古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

国会の憲法論議はどうなっているのか?

安倍首相が並々ならぬ決意で臨んでいるらしい国会では憲法論議が始まっているはずなのですが、新聞ではそれなりの記事になっているもののテレビではニュースでさえオリンピック一辺倒で全く触れていません。考えてみれば国会前も大相撲に特化していました。
通常、憲法の改定論議については新聞、テレビ共に護憲派の言論人を担ぎ出して自民党の代表を追及して世論を反対に誘導するのですが、今回は憲法第9条の平和主義には何も手を加えず、現実に存在し、防衛行動だけでなく災害派遣でも活躍して国民の支持が定着している自衛隊の存在を明記する第3項を加えるのですからこれに反対することは「このまま自衛隊を違憲状態にしておく」と言う政治屋としての常識からは逸脱することであり、「自衛隊が違憲だから過去の政権は海外派遣や武力行使などを躊躇してきた」と言う説明理由は詭弁以外の何物でもなく、「自民党政権は『自衛隊は合憲だ』と言ってきたではないか」と揶揄するのも「そう言うお前はどうなのか=違憲だと思っているのだろう」と反論されれば返す言葉もないでしょう。そこでウッカリ「合憲だと思っている」と口を滑らせれば憲法に手を加えるまでもなく今後は自衛隊に関する批判を口にできるのは「日本国憲法の前文に書いてある理想が実現されるまでは暫定処置として自衛隊の存在を認める」と苦しい言い訳をしている共産党だけになります。
逆に与党・公明党は突然のように護憲政党になっており、執行部は党内の反対意見を鎮めるのに苦労しているように見えますが、これは単に「与党内で真剣な議論が行われているから野党などは必要ない」と言う演出であって、最終的には合意するのは間違いありません。何故なら今回の「加憲」はかつて公明党が主張していたことだからです。
それならば今回は首相自ら堂々とマスコミに登場して野党と公開討論に臨み、国民への説明と野党の本性を暴露すれば良いはずでが、それをしないのは何故でしょう。
まさかマスコミがこの高等戦術に勝ち目がないことを痛感し、「下手に報道すれば憲法の改定が実現してしまう」と意図的に国民への周知を拒否しているのか。それとも政権側が過去の特定秘密保護法や安全保障関連法の議論で問題の本質に関係ない表層的な文脈の粗捜しで国民の不安を煽り、野党を勢いづけた事例に懲りて、法案提出直前まで報道を控えるように圧力を掛けているのか。
それにしても野党の一部が主張しているように「自衛隊に憲法違反の疑いがあるから自民党政権は海外派遣を躊躇してきた」と言う事態は国益に適うのでしょうか。確かに佐藤栄作内閣はアメリカからベトナムへの自衛隊の派遣を要請されても「憲法の制約」を理由に断り、湾岸戦争でも海部俊樹内閣は国連決議に基づく多国籍軍への参加を決断できずに巨額の資金提供で誤魔化そうとしてかえって国際社会の侮蔑を買い、結局、「航空自衛隊の輸送機部隊を難民輸送に派遣する」と言う苦肉の策を決定したものの間に合わず海上自衛隊の掃海部隊を後始末に派遣して体面を保ちました。
つまり自衛隊を完全に合憲してからの自民党政権による政治判断は信用できないと危惧しているのですから、自分が政権を奪取する覚悟は全くないのでしょう。
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  1. 2018/02/18(日) 10:11:30|
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振り向けばイエスタディ1103

「おカァ、美恵子ネエネは何をやってるねェ」南城市の実家に松真から電話が入った。その声はかなり怒っている。
「何ねェ、どうしてアンタまで知ってるのさァ」「本土でもテレビで放送してたんだよ」松真の説明に母は言葉を失った。沖縄では人の噂も月が変わった頃から鎮まってきたが、これでは本土発のニュースとして再燃しかねない。
「結局、ネエネはあの台湾人と一緒に暮らしていたのか」「そうじゃあなくて日本に商売できた時に泊めていたみたいさァ」松真は例のインターネットに沖縄の人間が書き込んでいる現地情報が事実であることを母の口から聞かされて言葉が出なくなった。
「美恵子は床屋をクビになってアパートも追い出されて今はカッチンに住んでいるのさァ」カッチンは母の血統の女たちが受け継いできた飲み屋だがそれも風前の灯火(ともしび)らしい。
「狭い店なのに住む場所なんてあるの」「ボックスのソファーを並べてベッドにしてるみたいさァ」この口調では母も実際に見には行っていないようだ。
「美恵子を家に呼び戻そうと思ってるんだけどアンタはそれで良いねェ」「仕方ないね」やはり松真にも姉は姉だった。それはシマンチュウの血が決めさせる結論なのかも知れない。

「あかり、ごめんな」最近、淳之介の声は沈んでいる。今までも些細なことにも自分の非を認めるどこか引いたところがあったが、最近は普通の会話の切れ目に口癖のように謝罪の言葉が入るようになってきた。
「ううん、何も悪くないよ。どうしたの」「何だかお母さんのことであかりにも迷惑がかかっているような気がしてさ」あかりも母から淳之介の母親が起こした事件についての概略の説明を受けている。それは58歳の台湾人男性が母親のアパートで心臓発作を起こして死んだと言うことだけだが、母親とその男性との関係には色々な問題があり、社会的に非難を浴びていると言うことも補足していた。ただ、母は「一番傷ついているのは淳之介だからシッカリ支えることがあかりの勤めだ」とも付け加えた。
「私は淳之介さんのお母さんには会ったことないもの全然関係ないよ。気にしないで」これは取りようによっては「そんな母親は認めない」と言っていることにもなるが、淳之介は素直に激励として受け取った。
「でも俺にはあの母親の血が半分流れているんだ。何かで狂ってしまったら周囲が自分中心に動かないことに我慢できなるかも知れない。そう思うとあかりを幸せにできる自信が時化って(しけって=海が荒れる)くるんだ」ここまでネクラに深く物を考えるのなら絶対に母親の血は薄いのだが、あかりは肝心の母親を知らないので違う反応を返した。
「私にだってお母さんが絶対に話さないような酷い父親の血が流れているんだよ。私が狂っちゃったら淳之介さんはどうするの」「・・・ごめん」この謝罪は口癖ではない。
「私たちの子供にはそんな血が流れることになる。それが怖いから子供を作らない何て言わないでしょう」淳之介はあかりが「私たちの子供」と言ったことに驚き、同時に胸の奥から感動が湧き起こってきた。知らない間にあかりは自分の妻になることだけでなく子供を産み育てる覚悟もしているのだ。
「淳之介さんは今のお父さんとお母さんに育てられて素敵な男の人になった。私はお母さんに育てられて淳之介さんに愛される女になった。違うかな」「うん、そうだね。だから俺たちの子供は立派な人間にしなければいけないし、そうできる親にならなければいけないな」あかりは淳之介の声に気迫がこもってきたことを感じて受話器を握り直した。
「あかり」「はい」ここで淳之介は急にあらたまった口調になった。那覇と石垣島が赤い糸の電話で結ばれているあかりにはこれから聞く言葉が予測できる。受話器を握っていない方の手で淳之介の顔の形を思い出しながら一瞬の間を待った。
「早く一緒に暮らしたい。あかりがいないと灯台がない暗夜航路みたいなんだ」あかりには後半の部分のトーダイやアンヤコーロと言う単語が何を意味しているのかが判らない。ただ自分を必要としていることは間違いないだろう。
「私も淳之介さんと暮らしたい。迷惑を掛けることしかできないけど・・・」「迷惑じゃなくて協力だろう。夫婦になるんだから」本土、沖縄を問わず常識的な親であれば実の母親が社会的指弾を受けるような不始末を犯してしまった以上、ほとぼりが冷めるまで結婚などの慶事は先送りにするはずだ。その点、淳之介の両親とあかりの母親は「常識」ではなく「良識」で思考するから世間一般とは出す結論が違う。いよいよ2人の結婚には出港の汽笛が鳴ったようだ。
  1. 2018/02/18(日) 10:10:04|
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2月18日・スコットランド女王・メアリー・スチュアートが処刑された。

1587年の明日2月18日(グレゴリオ暦)にスコットランド女王・メアリー・スチュアート陛下が亡命先のロンドンで処刑されました。
いきなり余談ながら野僧の沖縄時代、行きつけのスナックのマスターがカクテル作りに凝ってしまい練習作品を試飲する羽目になったのですが、「ブラッディ・マリー」と言うトマト・ジュース=10(比率)に40度のウオッカ=4・5とレモン・ジュース=0・5を加え、さらに塩、胡椒、タバスコで味つけするカクテルを出しながら「斬首されたスコットランドのメアリー女王の血に由来する」とウンチクを語ったのですが、本当はカソリック教徒として父王・ヘンリー8世が創設したプロテスタント=イギリス国教会の信者300人を処刑したメアリー1世の残虐さを揶揄した命名のようです。
メアリー女王は1542年にスコットランド王・ジェームズ5世とフランスの有力貴族出身のメアリー王妃との間に生まれましたが、6日後に父王が崩御したため新生児で女王に即位したのです。こうして王女を飛び越したメアリー女王が成長していくとイングランド王・ヘンリー8世が食指を伸ばしてきました。ヘンリー8世は生まれてくる男子が相次いで早逝しており、残った男子は先天性梅毒で病弱なエドワードだけだったためメアリー女王と結婚させてグレートブリンテン島を2分するイングランドとスコットランドを1王による連合国家にしようと画策したのです。これを察知した母親は母国であるフランスに王太子との結婚を申し込んで阻止したもののイングランドの攻撃を受けてフランスへ亡命することになりました。こうしてメアリー女王は王太子とノートルダム大聖堂で結婚し、間もなくフランス王妃にもなったのですが、即位した夫は国王としての武威を保とうと無理な鍛錬を重ねたため16歳で亡くなってメアリー女王は18歳で寡婦になったのです。
その頃、スコットランドにはドイツから宗教改革の風が吹き始め、ブラッディのメアリー1世の下、カソリックに復帰していたイングランドに対してプロテスタン信者が反乱を起こしたためスコットランドへ戻ることになりました。そこで問題になったのが呼び戻したのはプロテスタントでありながらメアリー女王はカソリックであることでした。
そんな不安定な地位にありながらもメアリー女王は自由に振舞い始め、若い有力貴族と再婚し、その再婚相手との仲が冷めると音楽家と愛人関係になり、やがて男子を出産したのです。この男子が現在のイングランド+スコットランド=イギリス王家の始祖・ジェームズ1世なのですが、父親が夫なのか愛人なのかの議論は当時からあったそうです。勿論、メアリー女王自身は「夫の子供」と主張していました。
ところが夫が殺害されて別の貴族と再々婚すると国民の不信・不満はイングランドの扇動工作も加わって反乱になり、メアリー女王は反乱軍に投降して廃位させられ、宿敵であるエリザベス1世を頼ってイングランドに亡命したのです。ところが独身のエリザベス1世の王位を継承する権利を公言するようになったことで危険視されるようになり、処刑されてしまいました。メアリー女王のデスマスクは現存しているので実際の顔立ちが判るのですが、現代の感覚でも大変な美人で多くの男性を虜にしたこともうなずけます。
メアリー・スチュアート
  1. 2018/02/17(土) 09:23:19|
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振り向けばイエスタディ1102

「これってお前の姉さんじゃあないか」小松・第6航空団の整備統制班の玉城松真1曹は浜松基地の同期からの携帯メールを見て昼休みに自分のパソコンを立ち上げた。
松真は3月に浜松の第1術科学校に教官として転属することが決まっており、整備上級課程=アドバンスに入校して以来、縁がない浜松基地の情報を仕入れるため第1航空団の同期とメールを交換しているのだ。松真はメールで指定しているサイト名を検索してみた。
それは真面目に時事を論じ合うサイトではなくニュースで興味を持った話題を自由参加で野次馬的に騒ぐだけのものだった。
「愛人を腹下死させた沖縄の女の名前が判った」そこにはこんな見出しが躍っている。松真はこの話題自体が判らないのでさかのぼって読んでみた。すると昼の時間帯に放送しているテレビの報道バラエティー「バッキング(罰金ぐ?)」の面白ニュース・コーナーで沖縄の新聞が紹介されていたらしい。どうやらそれで興味を持ったサイトの主催者が取り上げると全国各地と言うよりも沖縄の人間が争うように現地情報を書き込んだようだ。
「沖縄の地元紙には玉城美恵子って実名と那覇市安謝ってアパートの住所が載っています」これが同期が知らせてくれた書き込みらしい。松真としては既婚者だった姉たちの名前を同期たちに教えた記憶はないが、前年まで防府南基地の床屋で働いていたので理容師だったことくらいは知られていても不思議はない。書き込みを読み進めると「玉城美恵子」と言う人物に関する個人情報の暴露合戦が始まった。
「玉城美恵子は那覇市久茂地の△△って床屋にいるんだ。俺もやってもらったことがあるよ」「姦らせてもらったの間違いじゃあないのか」「下手に姦ったら責められて殺されちゃうぞ。上に乗ってもっともっとって」この手のサイトは1つの情報を勝手に発展させて楽しむのが目的らしい。松真としては実の姉が低次元な雑談の材料になっていることに不快感を抱いたが、ニュースを知らないので情報収集のためには閲覧を進めざるを得ない。
「玉城美恵子は自衛官の妻だったんだって」「自衛官って沖縄なら航空だろう」「沖縄には陸海空が揃っているんだぜ」「へーッ、どこにあんの」この言葉遣いで年齢を割り出すことは可能かも知れない。それにしても松真の世代なら酒を飲んで盛り上がるような雰囲気だが、これを文字でやっているのには感心するべきか呆れるべきなのか。
「何でも不倫してその相手と沖縄へ帰ってきたんだけど旦那が新しい愛人を作って逃げられたんだってよ」「ネタ元(=情報源)は誰だ」「ネットに未確認情報を流すな」「フィクションは別のサイトでやれ」松真としては事実であることが判っているのだが、どう考えても軽薄な参加者にもそれなりの秩序があることが判った。
「ネタ元は同じアパートに住んでいた元隊員の奥さん、俺の嫁の母親です」「えッ、マジ」「本当なんだ」「根っからの好き者なんだね」日付と投稿時間が記録されているので確認しながら読んでいくと1つの話題でしばらく盛り上がり、それが鎮まっても後から新たな情報を提供する奴が現れることの繰り返しのようだ。
「玉城美恵子は自衛官の妻だった時に集団レイプされたんだって」翌日の話題はあまりにも衝撃的だったようで、返事の書き込みが始まるまで数分かかっている。
「それって被害者じゃん、呼び捨てはまずいよ」「でも好き者なら喜んだりして」「それはAVの見過ぎだ」「日活ロマン・ポルノってのもあったな」「大蔵映画もあるぞ」話題が長くなってくると飽きてくるのは人の常であり、書き込みも話が反れるようになっている。
「でも何時の事件だろう。そんなニュースは記憶にないな」「若い頃だろう。今じゃあ42歳だぜ」「俺、熟女が好き」「美熟女なのかな」「床屋へ行った奴、何とか言え」文字で読むよりも音声で聞く方が実感が伝わってくるのかも知れない。松真には姉を揶揄されていることへの怒りよりも無味乾燥な文通=対話を楽しむ人間たちの不可解さに興味が湧いてきた。
「遅くなりました。結構、可愛いよ。年よりも若く見えるから新聞で知って驚いたくらいだ」どうやら美恵子の客はインターネットを開いておらず後から気がついて書き込んだらしい。
「どんなタイプ?」「写メはないのか?」「動画希望、声が聞きたい!」文章が短くなってきたので話題も終息に向かっているようだ。ところがそこに火力を増す燃料を注ぐ奴が現れた。
「玉城美恵子のスナックは『カッチン』って言うんだ。旭橋のそばにあるぞ」「変な名前だな。沖縄語か?」これは個人情報の暴露ではなく店の宣伝なのだろうか。ここで油が入った。
「よし、来月、沖縄へ行くから顔を見てこよう」「画像もよろしく」「ハメ撮り大歓迎」松真が夢中になっていると課業開始のラッパが鳴り、インターホンが「メンコン」と騒ぎだした。
  1. 2018/02/17(土) 09:21:48|
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中国の内部崩壊もここまで来ていたのか。

元来、中国人民はまとまらないことが常態なのですが、唯一、「家」と言う単位だけは日本以上に堅固でした。かつて山崎豊子女史の傑作小説をNHKがドラマ化した「大地の子」では敗戦により満州で孤児になっていた日本人の子供を育てた中国人夫婦、特に父親の陸徳志さんの姿が深い感動を呼びましたが、知り合いの中国の友人たちにそのことを話すと「あんなのは当たり前だ。ウチの父親の方が立派だ」と断言し、自分が親や兄弟から受けた慈愛の逸話を熱弁したため、どこぞの両親とは雲泥の差に羨望と共に非常に落胆しました。やはり同じ儒教の倫理でも上に立つ者と下で仕える者では理解が違うのでしょう。
中国の長い歴史の中では国家が崩壊しても「家」と言う単位が存続している限り、相互扶助によって最低限の生活は確保され、才能ある者は親族の援助で世に出て家名を高め、平凡な者も家族ために働いて基盤を維持することで保たれてきました。ところが現在、その中国の「家」の崩壊が始まっているようです。
中国では1979年以降、増え続ける人口に歯止めをかけるため「1人っ子」政策が行われてきましたが、生身の毛沢東さんを知っている世代の高齢化により労働人口の急激な縮小が発生し、2016年に解除されました。ところが解除されて2年が経過しても出産数は低調で、すでに子供を得ている夫婦は2番目を儲けていても始めから子作りを放棄する夫婦は増加しており相殺すると人口は減少しているのではないかと言われています。
中国では共産党政権が成立して以降、軍事面に限らぬ人海戦術を国家戦略に掲げ、戦前の日本のように「産めや増やせよ」を合言葉にして人口増を図っていましたが、共産党が指導する前近代的な農業技術では生産力に限界があり、やがて慢性的な飢饉が発生して人口は減少に転じました。これを受けて毛沢東さんは農業労働者を増員することを名目にして自分を批判する危険性がある都市部の知的労働者=インテル層や学生を強制的に地方へ送り込みましたが、それ程の増産は実現できず、逆に毛沢東さんの権力と権威を私的な野望に利用した4人組によってインテリ層を排斥する文化大革命が始まり、人口減に拍車がかかったのです。
毛沢東さんの死を以って文化大革命が終息して鄧小平さんの下で社会が活力を取り戻すと再び人口増が始まり、それも文化大革命の抑圧の反動が来たかのような勢いだったため、共産党としては対策を取らざるを得なくなり、前述の「1人っ子」政策を断行しました。
しかし、文化大革命では密告を奨励しており、親族だけでなく家族の間でも学校で共産主義の洗脳教育を受けた子供が親を「反革命分子」として当局に売り、それを以って英雄の称号を得ることが横行していたため、家族の間でも信頼関係が破綻していきました。
そして「1人っ子」政策によって女の子が生まれた家は結婚によって途絶えざるを得なくなり、家系の堅持と言う儒教の道義も崩壊したのです。
現在の中国はバブルの真っ最中なので若者は自分の欲望が最優先事項であり、余計な出費が増える子作りには背を向けるはずです。尤も、日本でも似たようなものですから遠からず共倒れすると言うことでしょう。
  1. 2018/02/16(金) 09:05:22|
  2. 時事阿呆談
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