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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

第135回月刊「宗教」講座・精進料理教室18時間目

前回は里芋でしたが今回は日本の芋でも山芋です。ただし、山芋には山野に自生する自然薯(じねんじょ)、主に関西で見られる拳大で球形の大和芋(つくね芋、伊勢芋とも言う)、そして店頭に並んでいる長芋などがあります。
田舎にある僧堂では秋になると雲衲たちがシャベルやスコップ、古参になると竹で作ったヘラを持って集まり、裏山で自然薯を掘る作務に励みました。この時、古参は新到(=新人)に「最後まで芋を折らないように掘れ」「絶対に折るなよ」と指導=命令していました。こうして裏山の斜面に分け入ると最初は古参が自然薯の葉を教え、色の変わり方で自然薯の生育度を識別することを指導しながら蔓をつたって芋が埋まっている場所を探させます。その頃には古参や中堅の雲衲が掘り始めているので要領は看取り稽古=見ながらの学習ですが先ずショベルで茎の周りに大き目の穴を掘り、次にスコップで土や小石を除けながら芋を露出させ、続いて穴を深くして芋を露出させる作業を繰り返します。
一方、長芋は青森県でも津軽地方の名産品でした。津軽半島の日本海側は屏風山と呼ばれる砂丘ですが、江戸時代に津軽藩が防砂林として松と背が低い柏(柏の葉は農家の副業として)を植樹したため拡大は止まっています。しかし、痩せ切った砂丘での作物は限られていて砂の上に土を盛った畑でメロンや西瓜を栽培する他は砂地で長芋を作っていました。その作り方は独特で円筒形にした金網を砂に埋めて苗を植えると液体の肥料を撒きながら蔓が伸びて葉が茂るのを待ちます。野僧が農家に「撒いている液体は化学肥料か」と質問すると「絶対に無害なことは保証するが成分は企業秘密だ」と答えました。そうして茂った葉が変色して枯れると収穫です。その方法も独特で砂と一緒に金網の円筒を引き抜き、砂を振り落とせば中には立派に育った長芋が残ると言う寸法です。屏風山のメロン、西瓜と長芋は極上の味なので東京では最高級ブランドになっていて(北海道の十勝メロンよりも高価)これに食べ慣れてしまうと他の地域の長芋は食べ辛くなってしまいます。
そんな山芋は「とろろ汁」以外の食べ方は思い浮かびませんが、禅宗の本山や僧堂での朝食は粥座と言うように粥で、夕食も薬石と呼ぶ腹つなぎなの雑炊です。したがって炊いた飯は昼食の斉座だけなのでとろろ汁はこの1回に限定されてしまいます。おまけに曹洞宗では動物性蛋白質の生卵は入れられません。そんな訳で山芋を使った精進料理を紹介します。

山芋の白煮

材料=山芋・砂糖・塩・昆布出汁

作り方
1、 山芋の皮を剥き、あまり小さくならないように切る。
2、 茹でて滑りを取る。
3、 昆布出汁に砂糖と塩を加えてやや甘めの煮汁を作る。
4、 弱火で温めるようにユックリと煮る。

大和芋と雁(がん)もどきの煮つけ

材料=大和芋・雁もどき・人参・塩・醤油・味醂・昆布出汁

作り方
1、 大和芋の皮を剥き、2センチ角、長さ5センチくらいの拍子木状にする。
2、 弱火で茹でて滑りを取り、保温状態で湯に浸しておく。
3、 人参の皮を剥き、同じように切って手早く茹でる。
4、 雁もどきに熱湯をかけて油抜きして十字型に4つに切る。
5、 調味料を加えた昆布出汁で調理した材料を煮る(人参の赤が引き立つように醤油は控える)。鍋には落とし蓋をして中火で煮立て、コトコトと音がし始めたら弱火にして気長に煮続ける。

零余子(むかご)と白菜の葛煮

材料=零余子(=寒冷な地域で山芋の茎にできる球状の実)、白菜、片栗粉、塩、醤油、砂糖、食用油

作り方
1、 白菜の葉の部分は4センチ角くらいに、茎の部分は2センチと4センチの短冊状に切る。
2、 むかごを水洗いしてから水気を拭き取る。
3、 片栗粉を水で溶いて醤油と砂糖を加える。
4、 むかごを油で柔らかくなるまで炒める。この時、塩を振って下味をつける。
5、 むかごが柔らかくなれば白菜を加えて一緒に炒め、よく火が通ったところで水溶きした片栗粉を注ぎ込んで掻き混ぜながら煮立てる。
※人参やピーマンを加えれば精進八宝菜になる(玉葱は薫野菜なので禁止)。
※味は甘いよりも辛めの方がオカズになる。
135・自然薯自然薯(折れていない)
135・零余子零余子(関東以西ではあまり見ない)
  1. 2024/04/01(月) 16:02:00|
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第134回月刊「宗教」講座・簡単精進料理教室17時間目

今回は里芋です。芋類は比較的手が掛からない上、長期保存が可能で腹持ちが良いため僧堂の畑でも大根と主役の座を争っていました。それでも畑に幅広な畝(うね)を盛り、その上に蔓(つる)を伸ばさせる沖縄の唐芋=本土の薩摩芋や普通の畝にトマトと同じ形の葉の茎を植える馬鈴薯=ジャガイモに比べて里芋は葉と茎が巨大な割に芋は根の周りに絡みつくようにできて収穫量は場所を取る割に少な目でした。
里芋は唐芋や馬鈴薯に比べて大きさが不揃いな上、皮が固くて剥きにくて火が通りにくく煮崩れし易いので弱火で長時間煮なければならず手が掛かる食材でした。また料理によっては滑(ぬめ)り取りが必要です。中には「タワシで表面を強く擦れば繊維が取れるので皮を剥く必要はない」と言う雲衲もいましたが、火の通りは更に悪くなりました。
※里芋の滑りの取り方次第で出汁を吸い易くなり、出来上がりが綺麗になります。
1、 皮を剥き、猿に入れて塩を振りかけ、1時間ほど置く。
2、 水でよく洗って鍋に移し、少し酢を入れた多目の水で茹でる。
3、 煮立ってきたら里芋を水洗いして鍋の水を替えてまた茹でる。

里芋のうま煮

材料=里芋(形が整った小振りなもの)、料理酒、砂糖、塩、醤油、昆布、柚子(量の目安=片手一杯の里芋に醤油は大匙1杯、砂糖は大匙3分の2)

作り方
1、 鍋に昆布出汁に料理酒と砂糖、塩を足して煮汁を作る。薄味が可。
2、 滑りを取った里芋を入れて、落し蓋をして煮崩れしないように弱火でユックリ煮る。火が強いと汁の中で里芋が躍って煮崩れする。
3、 箸を刺して中まで柔らかくなったのを確認したら醤油を淡く色づく程度入れて煮汁が半分になるまで弱火で煮続ける。
4、 この間に柚子を擂り卸しておく。
5、 火を止めても熱い間に触れると崩れるので冷めてから器に移し、柚子を振りかける。
※里芋以外に長芋、自然薯、馬鈴薯、唐芋=薩摩芋なども同じ作り方で可。

里芋の煮しめ

材料=里芋(不揃いで可。大きければ切って大きさを揃える)、砂糖、醤油、昆布、※好みで油揚げや切り干し大根を加えても可。

作り方
里芋のうま煮の味付けを濃くする=オカズ向き。

里芋の小倉煮

材料=里芋、小豆、砂糖、塩、醤油。※好みで薄揚げや蒟蒻を加えても可、

作り方
1、 里芋は2.5センチほどに切ってから滑りを取り、煮崩れしないように弱火で芯まで柔らかくなるように茹でる。
2、 小豆を水洗いして浮く物は捨てる。
3、 洗った小豆をたっぷりな水で煮崩れしないように弱火で茹でて煮立ってきたら水を替えて茹でることを2回繰り返す。
4、 小豆がふっくら茹で上がれば里芋を加えて砂糖と塩で薄味を煮る。
5、 味が材料に染みたのを見計らって醤油を足し、しばらく煮る。

八頭(やつがしら=大小が極端で合体した里芋の変種)の煮含め

材料=八頭(子芋ではなく親芋)、砂糖、味醂、料理酒、塩、醤油、化学調味料※八頭は幾ら煮ても柔らかくならないが芯や筋は残らず美味)

作り方
1、 皮を厚目に剥いて一寸=3.5センチ角くらいに切って(角を取る場合もある)滑り取をする。茹で上がったらザルに入れて水気を取る。
2、 八頭が沈む程度の昆布出汁をとる。
3、 鍋に昆布出汁に砂糖と味醂、料理酒、塩少々を加えて八頭を入れて落し蓋をして中火よりもやや弱火でユックリ煮る。
4、 八頭の表面にヒビが入ってきたら醤油を加えてしばらく煮る。醤油は少量ずつ何度も加えた方が味が染み易い。
5、 味見をして丁度良ければ化学調味料を振りかけ、煮汁が半分になるまで煮込む。
6、 火を止めたら蓋をして十分に蒸らして八頭に汁を染み込ませる。
※八頭は強火で煮ると芯が柔らかくならずに表面だけが崩れてしまうので特に弱火を心掛ける。

芋茎(いもがら=里芋の葉柄の皮を剥いて乾燥させたもの)の甘煮

材料=芋茎、味醂、醤油、昆布。好みで芥子の実

作り方
1、 芋茎のゴミを払い、水洗いする。
2、 大まかに切ってたっぷりな水で今回は中火で柔らかくなるまで茹でる。
3、 湯から上げて押さえて絞り、絞り汁が濁らなくなるまで繰り返し茹でる。
4、 昆布出汁に味醂を加えた煮汁を作る。
5、 水気を切って鍋に入れ、浮き上がらないように落し蓋をして煮る。
6、 煮え始めたら少量の醤油を落として甘辛く煮上げる。
7、 冷ましてから長さを揃えて切り、器に盛ってから好みで芥子の実を振る。
134・八頭芋八頭芋
  1. 2024/03/01(金) 15:37:10|
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第133回月刊「宗教」講座番外編=四十九日の愚考察

116回までこのシリーズを続けてくると流石にネタ切れになり、苦肉の策として簡単な精進料理教室を開講したのですが、これが意外に好評で女性の閲覧者が増えました。確かに精進料理はダイエット効果が期待できる上、単なる菜食ではなく作務に励む雲衲のエネルギー源としても調理方法を工夫してあるため働く女性にとっては格好のオカズなのでしょう。ところが今回は唐突に考えることがあってネタができてしまったので本来は正編、精進料理教室としては番外編を割り込ませます。
実は9月上旬に敬虔なキリスト教徒の知人が亡くなったため小庵でも佛教式に四十九日までの追善供養を勤めることにしました。小庵では週1回ではなく四十九回まで毎夕の晩課で亡くなった人の宗旨の経典を詠んで追善供養を勤めています。ところが佛教徒であれば経本を四十九回に分割して詠むので間違うことはないのですが、今回は新約聖書の厚い本だったため到底読み切れず1回1ページとして読み進めていきました。
すると「亡くなったのが日曜日だから49日目も日曜日」とだけ意識していたので気がつけば1週間先の56日目まで読経ならぬ読聖書を勤めてしまいました。それでも「多い分には問題あるまい」と勝手に納得しています。
その時、妙なことに思考が回るのが野僧の頭で、「日本が欧米式の旧約聖書の創世記の天地を創造する仕事を終えた創造主が7日目に休んだ逸話に基づく週7日制になったのは明治9(1876)年でそれまでは4と9の四九日を休日とする週5日制だったから7日毎に僧侶を呼んで読経を勤め、四十九日に食べ物を振る舞う法要を行うようになったのは明治以降なのか」と言う疑問が湧いてしまいました。現在の佛教界では四十九日法要の意義を「冥界では7日毎に公判が開かれて死者の罪が審理される。だから7日毎に弁護として佛教を信じ、学んでいることを示す読経を勤める。そして7回目の公判で判決が下るので盛大な法要を勤めるのと同時に餓鬼に施す功徳として会食を催す」と説明していますから益々「明治以降の風習」と言う仮説が強まってしまいました。
佛教式の死後の世界観については中国に佛教が伝来して土着の道教と融合する中で成立し、四十九日までの法要には3日目が開蓮忌、初7日が初願忌、14日目が以芳忌、21日目が洒水忌、28日目が阿経忌、35日目が小練忌、42日目が檀弘忌、そして49日目の四十九日法要が大練忌と言う仰々しい呼称がありますが、これは佛教ではなく中国の道教の中陰節の用語の踏襲・模倣です。一方、前述の冥界の公判の判事は第1回公判の秦広(しんこう)王、第2回公判の初江王、第3回公判の栄帝王、第4回公判の五官王、第5回公判の閻魔王、第6回公判の変成(へんじょう)王、第7回公判の泰山(たいざん)王、第8回公判の平等王、第9回公判の都帝王、そして結審になる第10回公判の五道転輪王の十王になっていて現在では7回で終わってしまうため平等王は1周忌、都帝王は3回忌、五道転輪王は7回忌の法要を遺族が勤め、引き続き佛教を信じ、学んでいることを追跡調査する役柄にされています。しかし、これを日本古来の週5日制で考えれば5日毎になって10回目の50日を結審前日の49日に勤めるとすれば人数が合い、判事であるはずの十王に不可解な追跡調査を割り当てる必要はなくなります。
野僧が寺に住んでいれば保管している記録で江戸時代の法要の形態を確認するのですが、残念ながら小庵には古文書はなく推理の域を出ることはありません。
ちなみに冥界の十王の審理を受けて振り分けられる地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天界の六道は恵心源信僧都の「往生要集」の第1巻「厭離穢土」や六道で加護する延命能化地蔵願応尊の経典で詳しく説かれていますが、浄土としては阿弥陀如来が西方の極楽浄土、薬師瑠璃光如来は東方の浄瑠璃浄土、法華宗や曹洞宗などが奉じている妙法蓮華経では天竺の霊山(りょうぜん)浄土です。
知人が逝ったであろうキリスト教の冥界はダンテ・アリゲーリの「神曲」でオドロオドロしく描かれていますが、先ず三途の川と同様にアケローン川を渡って冥界に行き、そこで「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」と書かれた門を通って奥に進むと地獄の入り口で判事・ミノースが待っています。
東アジアの佛教でも人間が生前に犯した罪業によって区分された殺生の等活地獄、盗みが加わる(罪業の加算式)黒縄地獄、邪淫(性欲・快楽に溺れる)が加わる衆合地獄、飲酒が加わる叫喚地獄、妄語(嘘)が加わる大叫喚地獄、邪見(異端の考え方)が加わる焦熱地獄、佛戒を保つ尼僧やまだ性欲を持たない童女の強姦が加わる大焦熱地獄、そして父母や僧侶の殺害が加わる阿鼻=無間地獄の8大地獄が設定されていますが、神曲でも洗礼を受けなかった者が責めを受けることなく永遠に放置される第1圏の辺獄=リンボに始まって肉欲に溺れた者が荒れ狂う暴風雨に晒される第2圏、大食漢が鬼に引き裂かれて泥沼でのた打ち回る第3圏、吝嗇(りんしょく=物惜しみ)と浪費を続けた者が金貨を詰めた重い袋を転がしながら罵り合う第4圏、怒りに我を忘れた者が血の沼で責め合う第5圏、異端の教派の教組と信者が火焔の墓に葬られている第6圏、他人や自己に暴力を奮った者が3種類の責め苦に振り分けられる第7圏、悪意を以て罪を犯した者が十種類の責め苦に振り分けられる第8圏、そして裏切り者が永遠に氷の中に首を出して閉じ込められて凍え続ける第9圏のコキュートスがあるようです。
ところで日本語ではキリスト教の死後に往くカミの世界「ヘブン」を「天国」と呼んでいますが、ヘブンへ往生することは「ゴー ウェスト」=西の方角に向かうとされているので空の上を意味する天国では誤訳です。西方楽園と言ったところでしょうか。
閻魔王真言=なうまく・さんまんだぼだなん・えんまや・そわか
閻魔王庁図(聖衆来迎寺)滋賀・聖衆来迎寺・閻魔王庁図
閻魔王像(白毫寺)奈良・白毫寺・閻魔王像     
133・閻魔大王(エール・橋本じゅん)連ドラ「エール」の閻魔王=橋本じゅん
  1. 2024/02/01(木) 15:31:19|
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第132回月刊「宗教」講座・簡単な精進料理教室16時間目

冊子が先行する関係上、季節を外していることは勘弁して下さい。今回は野僧が口にする食材の中で調理方法に関係なく最も大好きな野菜の茄子です。ただし、野僧の父親は塩茹でして卸し生姜や削り節と醤油でしか食べなかったため母親はこれしか作らず子供の頃は嫌いでした。茄子は僧堂でも「冬の大根、夏の茄子」として雲衲たちに好まれ、典座・飯衆=調理係が残ったオカズを取っておくと入れ替わりでやって来て夜食にしていました。
茄子は畑担当の雲衲が「水を吸って膨らむ野菜」と評していたように大量に水を撒かないと表皮が固くなり、その部分を削らないと食材に使えなくなります。そのためなのか当地では7月の集中豪雨以降、全く雨が降らなくなった上に殺人的猛暑が続いたので例年は次から次へのお供物で上がる茄子が一度も届かず一度も口にせずに茄子の季節が終わりそうです。
「秋茄子は嫁に喰わすな」の古語は「秋茄子は美味しいから嫁に喰わしいぇは勿体ない」と言う姑の意地悪とされていますが「秋茄子は体が冷えるから妊娠の妨げになる」と気遣う親心(?)とする説もあります。
茄子は油で炒めると美味い野菜ですが油を通さずに茹で、煮る場合は灰汁(あく)抜きする必要があります。薄い塩水に沈め、浮かないように落し蓋をして20分ほどおけば終わりです。また加熱すると茄子自体から水分がかなり滲み出るので水はあまり差さなくても大丈夫です。

茄子の油煮

材料=茄子・油・醤油

作り方
1、茄子はヘタを取って長い物は縦割りにして、標準以下は全体に浅く斜めの切り込みを細かく入れる。ヘタの切り口には箸で幾つか穴を開ける。
2、油を多めに敷いた鍋、フライパンで表面の色が濃くなるまで十分炒める。
3、醤油を多めに差して掻き混ぜながら炒め煮る。
4、茄子の水分が出てくればそのまま煮る。絶対に水は差さない。
5、汁が蒸発して煮詰まってくるまで煮る。

茄子の甘辛煮

材料=茄子・醤油・砂糖・油・生姜

作り方
基本的には「油煮」と同じ。醤油の他に少量の砂糖を加える。食べる時に器に卸し生姜を添える。

茶筅茄子・油炒め

材料=茄子(6から7センチ程度で揃える)・醤油・砂糖・油

作り方
1、 ヘタは軸を残し、裾の部分だけを取り除く。
2、 茄子の周囲に浅く縦に十筋ほど切り込みを入れて茶筅のようにする。
3、 油で炒めてから少量の水を差し、少量の砂糖と多めの醤油を加えて煮る。
4、 鍋から取り出す際にヘタを摘まんで少し捻ると切り込みが開いて茶筅らしくなる。

茶筅茄子・油抜き

材料=茄子(6から7センチ程度で揃える)・醤油・昆布出汁

作り方
1、 茄子は前項2の状態にしてから薄い塩水に漬けて灰汁抜きにする。
2、 茄子を昆布出汁と醤油の薄味の煮汁で煮込む。
3、 煮立ってくれば火力を落として味が染みるまで煮詰める。
4、 前項4の手順は煮崩れし易いので軽めにする。

茄子の甘酢含め

材料=茄子(6から7センチ程度で揃える)・塩・砂糖・酢・昆布出汁

作り方
1、 茄子のヘタを取り、薄く皮を剥く(皮剥き器で可)。
2、 茄子を薄い塩水に沈めて灰汁を抜く。
3、 鍋に湯を煮たてて少量の塩を加え、灰汁抜きした茄子を茹でる。
4、 茄子が柔らかくなれば火を止めて冷まし、湯から上げて圧して絞る。
5、 昆布出汁に砂糖と酢を加えて煮立たせた汁に絞った茄子を入れて、ユックリと煮含める。形を崩さないように注意

茄子の味噌煮=泥亀汁(どんがめじる)

材料=茄子(椀一杯になる程度の大きさ)・赤味噌・胡麻油・胡麻・昆布出汁

作り方
1、 茄子のヘタを取り、全体に浅く斜めに切り込みを入れる。
2、 茄子を塩水に晒して灰汁を抜き、上げて布で水気を取る。
3、 茄子を鍋で熱した胡麻油で炒り、そのまま昆布出汁を加えて沸かし、芯が柔らかくなるまで煮る。
4、 赤味噌を溶き入れて味が染みるまで煮る。好みで少量の砂糖を加えても可
5、 出来上がったら椀に茄子を崩さないように盛り、煮汁を半分浸るまで注ぎ、上から半擂りした胡麻をかける。

作り方・応用編
2の茄子を丸ごと唐揚げにして赤味噌の溶き汁を加えて煮る。5は同じ。

茄子の胡麻汁煮

材料=茄子・料理酒・砂糖・醤油・胡麻・昆布出汁・塩

作り方
1、 ヘタを取った茄子を大き目に切り、薄く皮を剥く(皮剥き器で可)
2、 切った茄子を薄い塩水に漬けて灰汁を抜く
3、 鍋で昆布出汁を作り。これに料理酒、砂糖、醤油を加えて濃い目の煮汁を作る。
4、 煮汁に茄子を入れて柔らかくなるまで煮る。
5、 胡麻をドロドロになるまで磨り潰す。
6、 胡麻の中に煮汁を少々加えて柔らかくなった茄子をからめて煮汁に戻す。
7、 弱火にして5分ほど煮る。

茄子の油炒めの味噌汁=夏バテ予防

材料=茄子・味噌汁

作り方
1、 茄子のヘタを取って刻んで炒める。刻み方は食べ応えと見た目は周囲に切り込みを入れた大き目、火の通りや調理時間なら細切れ。どちらでも可
2、 茄子が十分に油を吸ってから味噌汁に入れる。

精進マーボ茄子

材料=茄子・マーボ豆腐の素(挽肉抜き)・挽き割り納豆・胡麻油

作り方
1, ぶつ切りにした茄子を胡麻油で炒める。
2, そこに水とマーボ豆腐の素を入れて煮る。
仕上げに軽く掻き混ぜた挽き割り納豆を入れて掻き混ぜる。
132・ 茄子の味噌汁茄子の油炒めの味噌汁
  1. 2023/12/01(金) 14:54:07|
  2. 月刊「宗教」講座
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第131回月刊「宗教」講座・簡単な精進料理教室15時間目

牛蒡は冬の大根に対して夏の根菜なので自給自足の寺では必ず栽培していますが、沢庵として大量に消費する大根ほどではありません。また牛蒡は1メートルくらい伸びるので植える前には70センチから80センチほど耕す必要があり作務としては大変です。
牛蒡の調理では大根や人参と違って皮むきと灰汁取りに要領が必要ですが、皮は刃物で剥かなくても抜いたばかりの牛蒡なら水をかけてタワシで洗えば綺麗になり、時間が経過したものでも包丁の背で擦れば十分です。一方、灰汁抜きは1センチ幅で斜めに切った牛蒡をそのまま流水に晒して2、3回水を換えればあまり手を汚すことなくできます。
また古くなった牛蒡は芯の部分に隙間ができて繊維質になり、煮ても柔らかくならず食べると口の中に筋が残って食感が悪いので周囲だけを剥いて用います。

牛蒡の甘煮

材料=牛蒡(大きい物)・醤油・砂糖・料理酒・味醂・昆布・米糠・青海苔

作り方
1、 湯を沸かして米糠を加え(米糠がない時は米の研ぎ汁でも可)、灰汁を除いた牛蒡を茹でる。
2、 鍋で昆布の出汁をとり、醤油・料理酒・砂糖を加えて甘辛い煮汁を作る。
3、 牛蒡が柔らかくなったら水に浸して洗ってから沸かした煮汁に入れる。煮汁は牛蒡が浸る程度。
4、 煮ながら時々掻き回して均一に火が通るようにする。
5、 煮汁が牛蒡の半分程度になったら味醂を加える。
6、 煮汁がなくなったら器に盛り、刻んだ青海苔をふりかける。
※お節料理の一品にすることもあります。

牛蒡と人参の揚げ巻

材料=牛蒡・人参・薄揚げ・干瓢(かんぴょう)・砂糖・醤油・米糠、昆布出汁

作り方
1、薄揚げは1枚に広げて熱湯をかけて油抜きする。
2、干瓢を水で戻して柔らかくする。
3、牛蒡と人参を薄揚げと同じ長さに揃えて細長く切る。
4、灰汁抜きした牛蒡を米糠を加えた水(又は米の研ぎ汁)で茹でる。
5、茹で終わる頃に人参を加えて5分ほど茹でる。
6、広げた薄揚げの上に適当に混ぜた牛蒡と人参を並べ、これを芯にして巻き込み、ほどけないように干瓢で縛る。
7、昆布だしに醤油と砂糖を加えて濃い目の煮汁を作る。
8、干瓢で縛った牛蒡と人参の薄揚げ巻きを煮汁に入れて落し蓋をして煮込み、煮汁が減ってくれば醤油を足して煮詰める。
9、煮汁がなくなれば鍋から出して少し冷まし、3センチ程度の切る。干瓢は切った時に中央になるように縛る。

牛蒡の甘酢煮

材料=牛蒡(若いうちに掘った物、皮が薄く柔らかい物)・酢・砂糖・塩・青海苔・炒り胡麻

作り方
1、 皮をこそぎ落して4から5センチ幅で切る。太い物は2つ切り、4つ切りにして水に晒して灰汁を抜く。
2、米糠を溶かした水又は米の研ぎ汁で柔らくなるまで(15分程度)茹でる。
3、水洗いして砂糖と醤油で薄目に味をつけた少々の煮汁で茹でる。
4、煮汁が半分になった頃、酢を足して甘酸っぱく煮込む。
5、器に移して青海苔や擦った炒り胡麻をかける。

皮牛蒡の煮物

材料=牛蒡(古くなって筋が立った物)・砂糖・醤油・昆布出汁

作り方
1、 古くなった牛蒡の芯を除いた部分を剥き削る=皮牛蒡。
2、 皮牛蒡を5センチ幅に切り、皮の厚さだけ縦に包丁を入れて水に晒す。
3、 米糠を溶かした水又は米の研ぎ汁で茹でて水洗いする。
4、 切れ目に指を突っ込んで皮を剥く。
5、 適当な幅に切って昆布出汁に砂糖を加えた煮汁で煮て、途中で醤油を足して甘辛く煮込む。

金平(きんぴら)牛蒡(大根の皮の代用ではなく正統派)
※金平とは坂田金時の息子の名前に由来し、一味唐辛子の隠し味が丈夫で雄々しい男を表している。

材料=牛蒡・胡麻油・醤油・砂糖・一味唐辛子・化学調味料・炒り胡麻

作り方
1、 皮を剥いた牛蒡を水に晒し、太い物は縦に2つか4つに割れ目を入れ、細い物は小刀で鉛筆を削るように(今時の人にこの例えが理解できるか?)水の中へ薄く剥いでいく。
2、 水を替えて白っぽくなるまで(30分程度)晒す。晒し過ぎ、水の替え過ぎは風味を損なう。
3、 牛蒡を笊(ざる)にあけて水気を十分に落とす。
4、 鍋に多めに胡麻油を敷き、煙が立つ寸前に牛蒡を入れて炒める。
5、 牛蒡が透明になって量が目減りしてきたら砂糖と醤油を同量、又は砂糖を多めに入れて、さらに一味唐辛子を加える。
6、 汁がなくなるまで炒めながら煮る。
7、 煮立つ直前に化学調味料を加え、火勢を落として焦げないように掻き混ぜながら汁気がなくなるまで煮上げる。
8、 ※好みで炒り胡麻をかけるのも美味。細く刻んだ人参やピーマンを混ぜると色どりが映える。一味唐辛子に代えて獅子唐の辛味も面白い。
131・金平牛蒡正統派金平牛蒡

  1. 2023/11/01(水) 13:14:35|
  2. 月刊「宗教」講座
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