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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

10月21日・悪徳官僚・海原治が死んだ日

平成18(2006)年の明日10月21日は防衛庁に巣食った悪徳官僚にして戦後の防衛政策を大きく誤った元凶である海原治が死んだ日です。
海原の犯した罪は数え切れませんが、最大の過ちは本来、国民によって選出された政治家による戦闘員の統制を意味するシビリアン・コントロールを国家試験に受かった以外は何の選考も受けていない官僚による統制に変質させ、同じ任務を負う防衛庁の同僚を主従関係=敵対関係にしてしまったことでしょう。
海原はヨーロッパで第2次世界大戦が勃発する昭和14年に東京帝国大学法学部を卒業して内務省に入りました。戦前の内務省は現在の警察庁、消防庁、国土交通省、厚生労働省に加え、国家神道までも掌握する絶大な権力を持っていました。
海原は入省翌年の昭和15年には高知県に赴任してエリート官僚の道を突き進み始めたのですが、間もなく四国(司令部は香川県の善通寺)から満州に派遣されていた第11師団に出征して主計将校になり大尉で終戦を迎えました。
戦後は内務官僚に戻り警察畑を歩みますが、朝鮮戦争勃発に伴い警察予備隊が創設されるとこれに関わり、そのまま保安隊=保安庁に加わることになったのです。
しかし、海原は保安庁、続く防衛庁でも警察官僚であり続け、防衛予算が警察への予算配分の妨げになっていると感じればこれを潰すことに躍起になっていたそうです。特に60年安保闘争で警察力による治安の維持が限界を示し始めると自衛隊では治安出動の訓練が本格化したのですが、これを徹底的に妨害しながら警察に機動隊の編成を促し、70年安保闘争とその後の成田闘争でその実力を見せつけて、陸上自衛隊の主要幹部たちに「お前たちの出番はない。残念だったな」と嘲笑していたと言います。
また海原は巨額の予算を必要とする海上自衛隊、航空自衛隊を「無駄」と断じ、陸上自衛隊を軽装備にして上陸してきた敵にはゲリラ戦で抵抗することを持論にしていました(軍事評論家になってからは消防団の武装=民兵化も言い出した)。その本音では「海上自衛隊が(堀悌吉中将の尽力により)帝国海軍の伝統を継承する形で創設されたため自分の思う通りにならず、航空自衛隊も同様にアメリカ空軍の影響下にあることが気に入らなかっただけだったのではないか」と言うのが迷惑を被った=憎悪していた草創期の幹部の人たちの意見でした。
若しこの素人の愚策が継続されていれば尖閣諸島の水中深く中国海軍の潜水艦と対峙している現在のような防衛行動は不可能であり、沖縄は早々に占領されていたでしょう。
海原は官僚が制服組の高級幹部の人事と予算の配分を握り、官僚には専門的知識がない防衛計画(=装備の取得)から作戦の立案・作成にまで事務手続きに於いて承認権を得るような組織・制度を作り、防衛庁長官と制服組の接触を徹底的に遮断し、官僚に都合の良い情報だけが耳に入るようにしていました。さらにマスコミも制服組を弾圧する海原を持ち上げ、後輩の官僚たちにもやり方を踏襲するように扇動したのです。
そんな海原も国防会議事務局長に転出すると同じコースの1年後輩だった中曽根康弘防衛庁長官に「お茶汲みの事務官と同じような仕事」と評されて面目を失いました。
海原が作り上げた異常な官僚統制システムも上級職国家公務員試験の合格者の中では環境庁と並んで成績劣等劣者ばかりが揃っている防衛庁の官僚では限界があり、やがて時代の変革に対応できなくなって国際常識に則った組織制度に改革されたのです。それまでに要した時間は60年、海原の罪は重過ぎます。
  1. 2015/10/20(火) 09:42:56|
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公金チューチュービジネス

 NPO法人理事が、無免許で生活保護受給者に住宅を仲介していた事件で、同法人の斡旋で大阪市内の賃貸住宅に入居した受給者の一人が、家賃などの名目で、同法人に月約8万円を支払うよう要求されていたことがわかった。浪速署は同法人が保護費の一部をピンハネしていた疑いがあるとみている。同署は19日、同法人「ヒューマンサポート大阪」理事・橋本孝司(63)、元「ピタットハウス天満店」経営の不動産会社社長・山手賢二(39)両容疑者を宅建業法違反容疑で送検した。
 市関係者によると、受給者は昨年4月、同法人関係者に伴われて区役所を訪れ、保護を申請。家賃4万2000円を含む月約12万円の支給が認められた。入居時の契約では、家賃は家主の口座に振り込むことになっており、受給者が同法人の関係者に口座番号を尋ねたところ、「家賃は我々に渡して」と言われ、同5月、約8万円を請求された。
 受給者が「生活できない」と支払いを拒むと、同法人関係者らが受給者方を訪れ、ドアをたたきながら「支払わなければ、保護を打ち切るよう市に言うぞ」などと詰め寄った。深夜2時や3時にやって来ることもあり、受給者は同6月、区役所に相談した。
  1. 2024/04/03(水) 19:43:10 |
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  3. 無免許ピタットハウス経営者、横領で逮捕 #-
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