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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

5月29日・白桜忌(与謝野晶子さんの命日)

明日5月29日は与謝野晶子さんの命日=白桜忌です。晶子さんと言えば夫・与謝野鉄幹さんが「人を恋うる歌」で「妻を娶らば才長けて 顔(みめ)麗しく情けある」と詠っているため才色兼備の理想的女性をイメージしますが、鉄幹さんは山口県徳山町で兄が経営していた徳山女学校の教師をしていた時には二人の女性に手を出して妊娠させ(一人は夭折、もう一人は男子)、教師の職を辞して東京に出てから滝野さんと言う女性と結婚しながら晶子さんと不倫同棲していますから、誰がこの妻なのか判りません。
残っている晶子さんの写真を見る限り麗しいかは判断に困りますが、才長けていたことは間違いないでしょう。鉄幹さんは晶子さんの才を見出して歌集「みだれ髪」の出版をプロでユースし、フランスへ留学した時には後から渡仏させて同行させています。しかし、作家としての才は晶子さんの方が秀いで、鉄幹さんは「晶子さんの夫の」と言う評価が一般的なのではないでしょうか。
晶子さんと言えば現代の教科書には「君死にたまふことなかれ(旅順口包圍軍の中に在る弟を嘆きて)」と言う詩ばかりが取り上げられていますが、この中には「すめらみこと(=天皇)は、戦ひにおほみづから出(い)でまさぬ」と言う一節まであります。昭和なら忽ち憲兵隊か特高警察に逮捕され、この才女も悲惨な最期を遂げたことでしょう。
晶子さんには「鎌倉や 御佛なれど 釋迦牟尼は 美男におわす 夏木立かな」の歌がありますが、鎌倉の大佛さんは阿弥陀佛であり、ついでに言えば夫・与謝野鉄幹は浄土真宗の僧籍も持っていましたから、単なる勘違いだけとは思えません。
晶子さんは大阪府堺市の府立泉陽高校の出身ですが沢口靖子さんは後輩にあたります。野僧は靖子さんのデビュー以来、四半世紀余にわたる熱烈なファンですからそれだけで十分です。
  1. 2012/05/28(月) 20:20:47|
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