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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

10月18日・フラフープ記念日

明日10月18日は1958年にフラフープが日本で発売開始されたことを記念して「フラフープ記念日」とされています。
フラフープは発売の年の間に腸捻転などの症例が報告されたことで禁止する自治体が続出したため「急速に流行は終息した」と言われていますが、実際は意外に長かったようで1961年生まれの野僧が小学校に入った頃でも母親の実家の寺に帰省すると当時は中学生だった叔父たちが挑戦しておりそれを見学した記憶があります。ただし、ド田舎では入手困難だったようで、下の叔父は裏の藪で切ってきた竹を割って紐で縛って輪を作ったのですが、その節とつなぎ目が引っ掛かるのと微妙にバランスが狂ってしまうため中々上手くいかず、兄である上の叔父の知恵を借りて工夫をしているところで終わりました。ところが次に帰省するとスポークを外した鉄製の自転車の車輪で練習をしていてそれなりに上達していたのですが、やはりプラスチック製に比べて重いため汗をかきながら必死になって腰を振っていました。そして夏休みに帰省するとお盆の檀家回りでもらった小遣いで市販品を買ったそうで自慢げに回して見せてくれたのです。ところが妹が真似しようとして「腸捻転になる」と禁止されたため叔父も自粛して折角のフラフープは地面で転がして遊ぶ玩具になってしまいました。
輪を使って遊ぶこと自体は古代エジプトの壁画にも描かれているほど長い歴史があり、当時はブドウなどの蔓で作っていたようですから竹に着目した叔父の知恵も古代エジプト人と遜色なかったようです。その後もギリシャ、ローマで肥満予防の運動として継承され、ヨーロッパでは子供の遊び「フーピング(=イギリスでの呼称)」として定着していたのですが、日本ではそのような遊戯・遊具は思い当たりません(=野僧の趣味の民俗学の知識では)。おそらく日本の場合、男女とも腰に帯びを締めるため輪を滑らすように回すのには不向きであり、全ての作法は腰を安定させることを基本とするため腰を振る動作はあまり上品に見られなかったのでしょう。
一方、欧米では18世紀の前半にハワイを訪れた船乗りがフラダンスを見て腰の滑らかな回転運動が子供の頃に遊んだフープ(輪)遊びに似ていることに気づき、両者を合成して「フラフープ」なる造語を思いついたと言われています。そして1957年になってアメリカの玩具メーカーであるワーム・オーの創業経営者2人が友人から「オーストラリアでは体育の授業で竹製のフープを腰で回している」と聞き製品化したのが現在のプラスチック製のフラフープです。ちなみにこのワーム・オーは枠にはめたゴム紐で物を飛ばすパチンコやフィリスビーを開発しましたが、どちらも発明とは言えないので特許は取れずフラフープとフィリスビーについては商標登録で独占権を確保しています。このため他のメーカーが製造した同様の商品は単に「フープ」、動作することを「フーピング」、愛好者は「フーパー」と呼ぶことが一般的になっているようです。ついでにフリスビーも商品名を避けて「フライングディスク」と呼ぶことになっています。
フリスビーは妙に愛好者が多く、最近では犬を参加させる競技会までありますが、フラフープの方も美容や手軽な運動として復活しているようです。
ところで1970年代に突然、大流行して顔面打撲や指の骨折、眼球破裂による失明などの事故が頻発したことで一気に終息したアメリカン・クラッカーはどうなったのでしょうか。あれはワーム・オーの商品ではないようで、アラスカ人の彼女は知りませんでしたから日本製なのかも知れません。
  1. 2017/10/17(火) 09:39:01|
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