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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

アメリカの吉田松陰=ビリー・グラハム師が死にました。

2月21日に原爆の投下を命じたトルーマン大統領からその原爆の使用を不用意に批判したため、かえって核兵器の拡散を招いたオバマ大統領に到るまでの歴代アメリカ政権に大きな影響力を持っていたとされる宗教者のビリー・グラハムさん(宗教者なので「師」と呼ぶべきなのですがあえて用いません)が死んだそうです。99歳でした。
野僧の知人のアメリカ人の牧師は業績を絶賛しながら「死によってカミの祝福を受けるだろう」と言っていますが、日本人のキリスト教大学の元教授は「来日した時に会ったことがあるが狂信的な人物だった」と疑問視していました。
グラハムさんの最大の罪はジョージ・ブッシュ・ジュニア大統領に多大な影響を与え、対イスラムの第3次世界大戦に踏み出させたことです。
ブッシュ・ジュニア大統領は学生時代、優秀な父親に対する反発と劣等感から運動部以外は酒と遊興に明け暮れる自堕落な生活を送っていたそうです。ところがグラハムさんの「イエス・キリストは我々の罪の身代わりとなって死んだ。復活した救い主として我が身に受け入れよ」と言う説教を聞いて強い感銘を受け、強烈な信仰心を抱くようになりました。実際、ブッシュ・ジュニア大統領はホワイト・ハウスでも修道院のような敬虔な信仰生活を送っていたそうで、退任後に暴かれることが多い「スキャンダルなどは起こるはずがない」と言われており、実際、現職中に発覚した不祥事では被害者扱いされていました。
そんなグラハムさんは1918年にノースカロライナ州の大農場の息子として生まれ、16歳の時にアメリカでは広く崇敬を集めていた伝教師・モルデカイ・ハムの説教を聞いて信仰に目覚めて聖書学校に入学しました。そこで女学生に惚れて婚約にまでこぎつけましたが「貴方が敬虔なカミの僕(しもべ)になるようには見えない」と言われて逃げられたことに衝撃を受け、近くのゴルフ場に跪いて「絶対的帰依」を誓い、立木を相手に説教の練習を始めたそうです。その後は宗教者の常でどこまで真実か判らないような活躍によって信者を増やしてアメリカのキリスト教会を代表する実力になったと言われています。
野僧はブッシュ・ジュニア大統領が9・11をそれまでキリスト教国がイスラム圏に行ってきた侵略と冒瀆に原因があることを一切認めず、キリスト教の正義に対する反抗として理由にならない口実と強引な手続きによって戦争に踏み出させた大罪の元凶はグラハムさんであると考えています。例え軍事産業の要求で政権内の要職にある人間たちが戦争の準備を進めていたとしても、ブッシュ・ジュニア大統領がサインをしなければ絶対に戦端は開かれませんでした。それをさせたのはグラハムさんの「キリスト教による世界制覇」と言う狂気に等しい宗教観だったのは間違いありません。
つまりグラハムさんは日本が第2次世界大戦にのめり込んでいく原因となった幕末の「尊皇攘夷」の狂気を弟子たちに扇動した吉田松陰と同じ役割を果たしてきたのです。結局、日本は明治以降も山口陸軍閥がその狂気を帝国陸軍と徴兵によって国民全般に植えつけ、幕末と同じ手法で軍国主義を実現したことで破滅しました。若しアメリカに安政の大獄が起きればグラハムさんも粛清され、敗戦ならA級戦犯として絞首刑になったはずです。
  1. 2018/02/26(月) 09:22:35|
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