FC2ブログ

古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

12月25日・ソビエト社会主義共和国連邦が崩壊した。

1991年の12月25日に核だけでなく通常兵器でもアメリカと肩を並べる強大な軍事力を保有し、自由主義に対抗する社会主義国家の盟主だったソビエト社会主義共和国連邦が信じ難いほど短期間で崩壊しました。
ソビエト社会主義連邦は言うまでもなく第1次世界大戦末期の1917年の10月革命で帝政ロシアが倒壊したことで成立し、広大なロシア各地で繰り広げられた貴族階層の領主たちの制圧・排除・抹殺や共産党内の路線対立と主導権争いによる血みどろの内戦を経て1922年12月30日に建国が宣言されました。
それからは世界共産革命を国家戦略として自由主義諸国が自縛されている国際法慣習や秩序道徳を無視する巧妙卑劣な謀略によって勢力を拡大して下地を作るとスターリンの指示を受けた工作員による破壊活動によって政権を奪取したヒトラーのナチス・ドイツと同じく工作員と協力者(=大手マスコミ)の世論誘導で大陸進出に躍起になっている日本の軍部をイギリス、アメリカと衝突させることで第2次世界大戦を生起させ、その疲弊と混乱の中で東ヨーロッパと中国、北朝鮮、ベトナムを手中に収めることに成功したのです。
ところが経済面ではマルクスが資本家による労働者の搾取の手段と断じた企業を介在させない計画に基づく効率的な経済活動の方が有利だったはずが(少なくとも学校ではそう習っていた)、労働力の提供が賃金報酬に反映されない社会制度は無気力を蔓延させて慢性的な品不足に陥り、生産力を向上させるためのノルマが過酷になることで国民の不満が鬱積し、それを取り締まるための思想統制や反対者の弾圧が横行するようになり、労働者の楽園だったはずの社会主義国家は暗黒の警察国家に堕していきました。
科学技術に於いても自由主義国家が企業間の競争原理によって革新的発明と改善を繰り広げたのに対して閉鎖的な環境下で政治的制約を受けながらの研究では次第に先細りになるのは必然で軍事情報だけでなく産業技術の獲得もスパイの任務になっていました。
そんなソ連の長期低落を世界に向けて明らかにしてしまったのが1990年8月から91年2月にかけて行われた湾岸戦争でした。イラクのサダム・フセイン政権は莫大な石油収集でソ連製の最新兵器を大量に購入し、軍の士官の大半はソ連に留学して高度な軍事教育を受けていたにも関わらず91年1月17日に開戦すると苦もなく壊滅され、兵器の性能だけでなく軍の運用手法にも厳然とした時代格差が存在することを思い知らされました。
戦後のミハイル・セルゲ―エヴィチ・ゴルバチョフ大統領はソ連でも中国のような自由主義的経済の限定的導入による国家の再建を模索しましたが、ソ連に統合されていた国々の独立が相次ぎ、EUを模倣した独立国家共同体の締結に反対する守旧派の中央委員会がクーデーを起こしたもの失敗、さらにソ連は中国ほど情報・思想統制が完全ではなかったため国民は早々に共産党を見限ってしまい12月13日には解散に追い込まれたのです。この事態を受けて12月25日にゴルバチョフ大統領が辞任してソ連に幕を引きました。
ゴルバチョフ大統領には90年にノーベル平和賞が贈られていますが今となっては本当の受章理由はソ連の解消による東西冷戦構造の終結なのでしょう。
スポンサーサイト



  1. 2018/12/25(火) 11:22:24|
  2. 日記(暦)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<振り向けばイエスタディ1414 | ホーム | 振り向けばイエスタディ1413>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://1pen1kyusho3.blog.fc2.com/tb.php/5095-dca4d067
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)