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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

振り向けばイエスタディ1435

金曜日の下校時間、歩道を歩いて帰宅する本間に路側帯に駐車している赤いスプリンターから男が声をかけてきた。その声には聞き覚えがある。
「郁子ちゃーん」それは新吾だった。本間は視線をそらして足を速めた。すると新吾は車から下りて大声を出した。
「またセックスしよーよ」周囲を歩く同じ高校の生徒たちが立ち止まって一斉に2人を見る。
「またオッパイ吸わせてよ」「今度はイクーッコって言わせてやるよォ」本間は周囲の好奇の目に耐えられなくなって新吾の車に駆け寄った。
「止めて!」「だったらつき合いな」社会人であり女遊びに慣れている新吾に世間知らずな本間が対抗することは不可能なことだった。本間は新吾の車に乗せられた。車の中は煙草のむせるような臭いが充満している。本間は助手席で黙ったまま下を向いてこれから起こることを考えていた。
「今日はここだ」新吾は街外れのラブホテルの前でウィンカーを出して一気に駐車場へ乗り入れた。そして、制服姿の本間を隠すように肩を抱えて部屋に連れ込んだ。
「俺がお前を女にしてやったんだ。だから女の悦びを教えてやるよ」そう言って真吾は幼い本間の体を弄ぶ。真吾は手慣れた手つきで制服を剥き、全裸にした。そして煙草臭い唇で本間の唇をふさぎ、ベトついた舌を差し込み、舌を千切れるほど吸った。しかし、いつの間にか本間はそうされることにも慣れてきた、否、心が麻痺してきていた。本間は玩具としてされるままに任せるしかない。もう涙も出ない。それは逃れようのない儀式なのだ。
本間は次の週末も同じ手口でホテルに連れ込まれた。同じ手順でベッドに寝かせられると新吾の唇が自分の乳房の上を這い、乳頭を吸い、時には噛むことにも反応しない。それは新吾が満足してこの儀式を終わらせるための手続きに過ぎないと自分を納得させていた。
新吾はまるで生贄に捕らえた小動物を弄ぶようにそれを楽しんでいる。新吾の長い愛撫、性交の間、本間はベッドに寝かされたまま天井を見ながらこの儀式が終わるのだけを待っていた。
それから毎週のように新吾は学校帰りの本間を待ち伏せるようになり、「社会見学」と称して市内のホテルを巡って回った。
「少しは感じろ・・・悦んで見せろ」その日、新吾は本間の身体に入ってくると腰を前後させながらそう命じた。
「感じる・・・」それは本間には理解できない要求だった。本間にとって新吾に抱かれることはこの過ちを家や周囲に知らされることのないようにするために課せられた取引以外の何ものでもない。新吾に挿入されていても異物が体に差し入れられている意外の感覚はなかった。
「どうだ、これで感じるだろう」真吾はそう言うと本間を抱きかかえて胡坐を掻いた。挿入された男根が深く突き刺さる。
「ヒッ」本間が漏らした小さな悲鳴に刺激されたのか新吾はいつもの臆病さを忘れたかのように激しく責め始めた。腿に本間を乗せると激しく上下させ、乳房で握力運動を始め、舌を千切れるほど吸った。肉体労働者であり、日頃、力仕事をやっている真吾は有り余る体力で幼い本間の身体を軽々と上下させその度に身体の中で男根は深く、激しく暴れ狂った。
「うッ、締まる」新吾は顔をしかめながら一度目の絶頂を迎えた。避妊は気にしていないらしい。考えてみれば2学期になって夏休みに妊娠した同級生の中絶費用のカンパが回ってくることがある。虹ノ花高校の女生徒は地元の男たちの間では性玩具扱いされているのだ。
続いて新吾は本間の身体を逆にして背後から座位で責め始めた。荒々しい息の中で「感じろ、感じろ」と耳元で呟き続けている。今夜のこの男は精神まで服従することを命じているのだ。
座位の次は後背位、新吾は本間に手をつかせるとそのまま後ろから責め始めた。手に入れた可愛い獲物を弄ぶ快楽が理性を麻痺させて攻撃が過酷になっていく。
「感じろ、感じろ」そう繰り返す新吾の腹と本間の尻が当たり音をたてている。新吾の指が腰に食い込んでいた。しかし、それは新吾にとって徒労に過ぎなかった。本間はやはり何の反応もしない。やがて中で果てた新吾は布団に崩れ落ちた本間の背中に残酷な言葉を投げつけた。
「郁子ちゃんは不感症かァ、もっとセックスして治さなけりゃな」本間は思いを遂げた真吾が横になって煙草に火を点けるとシャワーで体を洗った。それは股間に注がれた新吾の精液や全身に塗りつけられた唾液、体臭、この悪夢を洗い流すための作業だった。
シャワーを終えて脱衣場で本間は浴室の鏡に映った自分の裸から眼をそむけた。乳房と同じ肌色だった乳頭はいつしか赤く色づき、乳房には真吾が残した歯形が痣になって残っている。肩と腰の指の跡が激しかった性行為を物語っていた。本間郁子、まだ高校1年の初冬だった。
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  1. 2019/01/16(水) 10:16:37|
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