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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

俳優・宍戸錠さんの逝去を悼む。

1月21日に野僧としてはNHK大河ドラマの常連だった俳優の宍戸錠さんが亡くなったそうです。86歳でした。
野僧の世代では「日活スター」と言われると古くは白川和子さんや宮下順子さん、片桐夕子さん、東てる美さん、大変お世話になった泉じゅんさんや三崎奈美さんなどの日活ロマンポルノ女優になってしまいますが、宍戸さんは制作者の勝手な芸術性の自己満足と左翼思想を庶民に洗脳する道具としていた東宝、東映とは違い娯楽としての映画を追求していた日活のスターであるだけでなく、大河ドラマに限らず色々なドラマの重要な名脇役として出演しており、あの独特の風貌と強烈な存在感で鮮明に記憶に残っています。
大河ドラマでは見た作品だけでも昭和48(1973)年放送の「国盗り物語」の柴田勝家さん、昭和49(1974)年の「勝海舟」の山岡鉄舟居士、昭和51(1976)年の「風と雲と虹と」の鹿島玄道(はるみち)さん、1988年の「武田信玄」の原虎胤さん、1996年の「秀吉」の本多正信さん、2000年の「葵・徳川三代」の本多忠勝さんがあります。「国盗り物語」の柴田勝家は上杉謙信さまとの手取り川の合戦前の軍議で火野正平さんの羽柴秀吉さんと言い争う場面は流石の迫力で、「武田信玄」の老いて病床で死ぬことを嫌っていた原虎胤さんが諏訪氏の遺臣に襲われて剣を斬り結びながら快感を満喫し、最期に「礼を申す」と呟いた演技は感動的でした。その中で野僧は「風と雲と虹と」で祭りの夜の乱交で鹿島玄道さんが嫌がる多岐川裕美さんを押し倒しているところを加藤剛さんの平将門さまに制止されるエロ抜きの強姦未遂シーンも記憶に残っています。
宍戸さんと言えば美男子の二枚目として売り出しながら「細面の貧相な顔立ちでは画面の中で目立つ個性がない」と考え、23歳の時に周囲には無断で頬にオルガのーゲンと言うシリコンを注入して悪役顔を作ったことが有名ですが、野僧も似たような経験があります。浜松基地の警備小隊長時代、サラ金で借金した隊員とその上司がヤクザ屋さんの取り立てを恐れて野僧に頼んだため代理で応対したのですが、同じヤクザ屋さんが別の隊員の取り立てに来ても毎回のように野僧が応対するため不思議がって役職を訊ねたのです。そこで「縄張りを守り、出入りする者を監視し、諍いを仲裁する仕事」と答えたところ同業者として親近感を抱いてくれました。そんなヤクザ屋さんから「金バッチの割にアンタの顔には凄味がない」と言われ、顎と鼻の下に髭を生やしたのです。そのおかげでデモ隊の中に1人で入って代表者と応対した時も迫力負けすることなく、かえってデモ隊の政治団体の機関紙に大きく顔写真が載ることになりました。その一方で若い女性自衛官に「亀仙人」と言う仇名をつけられました。昭和の男には職業人として顔を作らなければならない時もあり、おそらく宍戸さんも俳優として切実な必要性を確信していたのでしょう。息子さんで美男子の二枚目スターの宍戸開さんは現在53歳ですから宍戸さんが整形することなく年齢を重ねていけばあのような風貌の俳優になっていたのかも知れません。
追悼として一昨日から「国盗り物語」「風と雲と虹と」「武田信玄」「秀吉」のDVDを鑑賞しています。冥福を祈ります。
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  1. 2020/01/23(木) 13:10:16|
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