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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

9月4日・「佛教経済学」の提唱者・シューマッハー博士の命日

1977年の9月4日は「佛教経済学」で「小欲」と「協調」への発想転換を提唱したイギリスの経済学者・エルンスト・フリードリッヒ・シューマッハー博士の命日です。
数学的知能が欠落している野僧がシューマッハー博士の名前を知ったのはアラスカ人の彼女の家で宗教の問題を話し合っていて佛教の教義を説明すると空軍少佐の母親が唐突に「シューマッハーの佛教経済学の考え方ね」と納得したことでした。野僧はシューマッハー博士の名前と佛教経済学と言う学説を知らなかったため母親に説明を求めると自分の書棚から「スモール・イズ・ビューティフル」と言う英文の本を持ってきて手渡しました。それでも辞書を引きながら英文を読むのが面倒臭かったため基地売店の書店で邦訳版を探してもらったものの未発売だったので、彼女に読みながら意訳してもらってノートに記述して読破=聴破したのです。後日、同様のマイケル・ウォルツアー博士の名著「ジャスト・アンド・アンジャスト・ウォー(邦題は「正しい戦争と不正な戦争」)」もこの方式で読破=聴破しました(その後、第1教育群に転属して暇つぶしに翻訳し直しました)。
「スモール・イズ・ビューティフル」は「現在のような大量消費を続けていけば必ず石炭、石油、そして原子力の資源は枯渇する。だから利益追求だけに執着する経済的発想は改めなければならない」と言う警告の書ですが、その中で述べられている佛教経済学では「先進国=経済大国と呼ばれているキリスト教国は一神教でも弾圧を受けた強迫観念から万事を正否に分類し、対立側を排除して完全制覇することを使命とする。一方、佛教では因果応報の発想で万事を原因と結果で認識し、あらゆる結果には原因と経緯があり、最高の結果を得るために最善の原因と経緯を作ろうと努力する」と分析し、「キリスト教的な利益追求と完全制覇を捨てて佛教の調和を求め共存を尊ぶ発想に転換するべきである」と提唱しています。ただし、シューマッハー博士はユダヤ系家庭の出身なので当初はユダヤ教徒でしたが1971年にはカソリックに改宗しているので佛教徒ではありません。
シューマッハー博士は1911年にドイツのボン大学の政治経済学のユダヤ系の教授の二男として生まれ、1929年にボン大学を卒業するとイギリスに留学して20世紀経済学の最高峰・ジョン・メイナード・ケインズ博士に師事し、1932年にはコロンビア大学に留学して金融学を学んで帰国しますが、ナチスの台頭を受けてイギリスへ移住しました。イギリスでは学者よりも企業の経営顧問として働きますが、同時に新聞などに経済学の論文を寄稿して次第に存在感を露わし、講演によって信奉者を増やしていきました。
戦後も石炭会社の経営顧問として在職しながら経済学者としても活躍し、1963年にドイツのクラウスタール工科大学から博士号を授与され、1966年に講演で「佛教経済学」を発表しています。その後はエネルギー危機の警告に専念するようになり、利益追求と業界制覇を扇動する一般の経済学者たちとは真逆の主張を繰り広げましたが環境団体の活動家のような自由主義経済を否定する隠れ共産主義者ではありませんでした。
法話などでこの人物を紹介しても名前を出した段階で「F1パイロット(=レーサー)のミハイル・シューマッハ」と思われて話が続かないので困ります。
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  1. 2020/09/04(金) 13:21:29|
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