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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

振り向けばイエスタディ2318

同じ頃、東京ではA日新聞以上の極左を売り物にしているC日新聞を購読している岐阜県の島田元准尉はOBとしての関心事である南スーダンPKOの撤退とは全く次元が違う問題の記事に読む羽目になっていた。C日新聞は共同通信に加盟しているので島田元准尉も靖国の自衛官の戦死者の合祀拒否の記事は読んで憤っている。
「今度は家計学園かァ・・・」2月9日にA日新聞が大阪市内に所在する学校法人・林友学園が豊中市に小学校を建設するに当たって異常な安価で国有地の払い下げを受けた疑惑を報じたが、今度は国会の参議院予算委員会で社人党の徳島水子が「文部科学省が長年にわたり新設を認めてこなかった獣医学部が国家戦略特区に指定されている愛媛県今治市の学校法人・家計学園が岡山理数大学を誘致する形で開設されることになったのは家計学園の理事長と懇意にしている加倍首相への配慮が働いたのではないかと追及した」と言う記事だった。
「これがそんな大問題なのか。賄賂をもらったって言うなら別だが、そんな話じゃあないみたいだ」「最近、テレビでも林友学園ばかりじゃない。見飽きたところに次のネタを出したんじゃないの」リビングのテーブルで新聞を読んでいる島田元准尉が紙面の大半を使っている加倍首相への疑惑を説明すると妻の純子は点けているテレビに視線を送りながら淡々と答えた。
「どこの国会議員も地元の支持者が陳情に来ると関係する大臣や官公庁の官僚に手を回して実現させるじゃあないか。それとどう違うんだ」「総理がやればロッキード事件の再現にできるんでしょう」ロッキード事件では性能では明らかに劣るが過去の実績から日本航空の採用が決まっていたボーイング社のDCー10に代わり全日空にL1011(テンイレブン)を売り込むため政権中枢に賄賂をばら撒き、「100万円を1ピーナッツと呼んでいた」とする隠語が流行した。東京地方検察庁特捜部は現職の田中角栄首相を逮捕して一躍現代の勧善懲悪のヒーローになったが、それ以降はマスコミを使った世論喚起を常套手段にしている。補足すれば東京地方検察庁特捜部の経済事案の捜査手法を確立したのは元海軍主計大尉で国際刑事裁判所の次席検察官のモリヤ2佐の蒲郡高校の先輩でもある河井信一郎特捜部長だ。
「今回は大阪と愛媛の疑惑だから大阪地検の特捜部が動いているのかも知れんな。大阪地検の特捜部は厚生(労働)省の女の官僚の郵便料金の不正流用事件の証拠を捏造して部長に副部長、主任検事が逮捕されたじゃあないか。加倍政権は文部(科学)省に厳しいから不満を溜めている官僚が内部告発して、それを事件に仕立て上げればロッキードの時のようなヒーローに復活できる。奇跡の復活を果たした加倍首相を追い落とせばマスコミは拍手喝采で特捜部の復活を書き立てるって寸法だ」「同じことが中曽根さんの時にもあったような気がするわ。あの時もマスコミは鬼の首を取ったみたいに批判してたけど、私は就職情報雑誌のリクルートは何をしたかったんだろうって思っただけだったわ」順子の感想は島田元准尉も同じだった。中曽根政権の5年間は島田元准尉の現職時代でも特に印象に残っている。それまでは自衛官でさえ自分たちはアメリカ軍が駆けつけてくれるまでのつなぎに過ぎないと思っていた日本の防衛を同盟軍として役割分担すると言う対等な立場に押し上げてくれた。その意味では島田元准尉が中曽根内閣の下にあったのと同年代になっている三沢の信繁准尉も加倍政権に対して同じ思いを抱いているはずだ。
「やっぱり一般国民としてはマスコミが何を言っても、賄賂がないと罪を犯したとは思えないな」「昔は手土産に賄賂持参だったのよね」「上州屋、お主も悪じゃのう・・・最近は時代劇はなくなったからつまらん」順子の答えに島田元准尉は悪徳商人が悪代官に賄賂を贈る時代劇の定番の台詞を演じた。確かに昭和の時代は「水戸黄門」「大岡越前」「遠山の金さん」「江戸を斬る」「桃太郎侍」「鬼平犯科帳」などの勧善懲悪の定番番組から時代劇版刑事ドラマのような「銭形平次」「伝七捕物帳」、さらに「大江戸捜査網」「必殺仕事人」などのハード・アクション時代劇まで見飽きることがなかった。そう言えば「仮面の忍者・赤影」の時には信繁はまだ幼かったが、見せるようなふりをして自分が楽しんでいた。さらに「隠密剣士」や「妖術武芸帳」と言うのもあった。
「そう言えば国営放送が2年くらい前に『子連れ信兵衛』って時代劇をやってただろう。あれの登場人物は『ぶらり信兵衛・道場破り』と同じだから調べてたらどちらも原作は山本周五郎の『人情裏長屋』なんだよ」「全然ストーリーが違ったじゃない。『ぶらり』ではお文ちゃんが妄想したり、信兵衛の道場破りで笑えたけど国営放送はカチカチで『クスリッ』ともしなかったわ」「やっぱり大河ドラマと同じスタッフが作っているから娯楽色は出せないんだろう」「ぶらり信兵衛」では若い武原英子が演じるお文が信兵衛と自分の恋物語を妄想し、それが寸劇になっていた。一方、信兵衛は金に困ると道場破りを仕掛け、道場主から金をせしめて負けるのを副業にしていた。
「次の番組では昭和の時代劇の主題歌を特集しよう」唐突に次のFM番組の企画が決まり、大幅に反れていた話にオチがついた。
  1. 2021/06/25(金) 14:08:17|
  2. 夜の連続小説8
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