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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

TBS「空飛ぶ広報室」について4

今回は「航空自衛隊のなりそこない」高射隊の馬鹿丸出しぶりに腹が立ってしまいました。
野僧は高射部隊に勤務したことがあり、機動展開訓練に何度も参加しましたが、要は車列を組んで移動するだけのことで、大きな運送会社なら日常の業務としてやっているでしょう。それを大名行列よろしく「下に」「下に」と安全速度と称する制限速度以下の低速で、追い抜きも出ない大型車両を連ねて一般道を塞ぎ、大渋滞を起こすのですから後続の民間車両の皆さんに申し訳ない気分でした。野僧は輸送幹部として車両の間隔を500メートル以上あけるように意見具申しましたが、「それでは指揮が出来ない」と隊長から否定されました。
それに交通事故を一大事にして大騒ぎするのも高射部隊です。航空部隊や警戒管制部隊では航空機事故こそが一大事であり、地上での交通事故は自衛隊車両が民間人に被害を与えるか、死亡・重傷事故でなければ業務として淡々と処理し、あのように仰々しく口頭報告することはありません。尤も「陸上自衛隊の腐った奴」航空教育隊では、隊員の私有者の接触事故まであの調子で、大騒ぎした後、平然と揉み消すための相談を始めますから、さらに性質が悪いです。
一方、高射部隊の訓練は全く大したことがありません。野僧は元兵器管制幹部なので高射のORチェックの学科は簡単にパス、あとは実技だと見学したのですが、重々しい指揮所トレーラーの中でやっていることはファミコンよりも幼稚なゲームで、攻撃の優先順位の選定や残弾の確認などの戦術判断もなく「射て」「射て」とやみくもに発射しているだけなのを見て(あくまでもゲーム上)、やる気は霧散しました。
野僧が春日の防空指揮所に勤務している時、夜勤に上番すると芝生のグランドに木立が現れていたことがありました。それは陸上自衛隊の高射特科群の指揮所が機動展開してきたのですが、レーダーから通信機、車両まで偽装網で覆い、木の枝を差し込んで偽装した上、迷彩服に偽装をした歩哨が展開期間中立っていたのです(陸の指揮官は「陣地は掘れないので偽装だけです」と残念がっていました)。
おまけに地下25メートルの静かなレーダールームに迷彩服、完全武装の隊員たちが乗り込み、コンソールの前で「気をつけ」「右へならえ」と整列し、「敬礼」「報告します。XX2尉以下2名、射撃指揮に上番します」と大声で申告しました。野僧が「静かに願います」と注意すると止めましたが、無線を使って号令を掛けているのには驚きました。
しかし、陸上自衛隊の高射特科のホーク部隊はやるべきことを馬鹿正直にこなしていましたが、航空自衛隊の高射部隊は万事が真似をしているだけで、幹部は機動展開をするための交通法規や車両部隊の指揮要領を学ぶことはなく、陣地構築や警備すら無知・無関心です。さらに空曹士も操縦技術を磨く気がなく、ミサイルを積んだトレーラーで左折が出来ず、交差点の真ん中で輸送のドラーバーと交代してもらう始末でした。
ところで番組の中で「高射ミサイルは最後の盾」と言う台詞がありましたが、これも軍事常識の理解不足です。
航空基地を前線に建設すれば簡単に攻撃を受けてしまうため、ある程度の間合いをとる必要がありますが、そのため敵の航空攻撃を迎撃するのにある程度の時間が必要になり、最前線の地域は敵の脅威に晒されるため、そこで高射部隊を配置するのです。
野僧は幹部学校の防空作戦のシュミレーションで根室、稚内地域に全高射部隊を集中配置した上、味方航空機の立ち入り禁止空域に指定して、自由射撃で迎撃させることとしました。
すると他の学生グループがどのように計算しても千歳、三沢から発進した戦闘機では国後、樺太からの攻撃機を迎撃できないのに、野僧のグループの案では完全に防空の任を果たせました。
ところが高射幹部の2佐の教官は「これでは敵の侵攻が早まった時、隊員が逃げ切れない」と否定したので、野僧は「だったら地上でも戦うように武器を持たせましょう」と答えました。
それにしても戦争でも任務の遂行より逃げることを優先するのが高射幹部なのです(この教官は後に高射群副司令として野僧の直属上官になりました)。
最後に「所詮は役者さんだ」と感じたのは、向きを変える時に基本教練の「回れ右」「右向け右」などの動作をせずに流していたことで、野僧は坊主になってからもそれが抜けずに困ったくらい身に染みつくものなんです。
ところで空井2尉が稲葉さんからのプラィベートな誘いをためらう場面がありましたが、元パイロットらしくないです。野性的体力で勝負のパイロットは好みのメスがいれば攻撃あるのみ、他人の彼女でも奪うくらいの根性と生命力がなければ生き残れません。
  1. 2013/05/14(火) 09:45:31|
  2. 「空飛ぶ広報室」解説
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