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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

「キラキラネーム」の戸籍登録問題で愚考する。

最近はヨーロッパの人権団体の手前勝手な主張の請け売りを専らにしている法制審議会が珍しく日本独自の問題=戸籍や納税者の管理、児童・生徒・学生の呼称として極めて迷惑な「キラキラネーム」の戸籍上の取り扱いで頭を悩ませているようです。
「キラキラネーム」はバブルの狂乱景気の中で勉強よりも遊びを優先する児童・生徒・学生時代を過ごした世代が親になった1990年代から始まり、それを流行=常識として平成生まれの劣化した若者たちが踏襲して現在まで続いています。
1990年代に某新聞が娘を「キラキラネーム」で命名した一見して馬鹿そうな母親に理由を訊くと「同級生に同じ名前が多いことが嫌で仕方なかったから娘には他にはいない個性的な名前を選んでやろうと思った」と熱弁を奮っていましたが、考えてみればバブルの頃は暴走族も流行していて背中に「死」「苦」「魔」「殺」「邪」「破」「逆」「砕」「炎」「滅」などの漢字を音で組み合わせたつなぎ作業服を着てバイクに跨っていましたからその当て字を自分の子供の名前にも使ったのかも知れません。
名前に用いられる漢字は常用漢字の2136文字と人名漢字の863文字の299文字内で選択すると言う制限がありますが、常用漢字には前述の名前に相応しくない意味の漢字も多数含まれているので音と形だけで選んでしまうと「本当に子供の幸せを願って命名したのか」と疑ってしまうような名前が出来上がります。おまけに読み仮名については無制限なので日本語の用法としては存在しない読み仮名や「海=マリン」「月=ルナ」「大空=スカイ」「貴=ロイ(ロイヤル)」などの漢字に外国語の意味を当てた名前が存在します。日本の戸籍法では横文字は認められませんが漢字の当て字なら好き勝手に読み仮名できるので選んだのかも知れませんが、命名した親にそこまでの思慮と知識があるとは思われず単に奇をてらって選んだのでしょう。
野僧は母親が「同級生に同じ名前が多いことが嫌だった」と答えていた新聞記事を読んで以来、個人的に研究するようになり、新聞に氏名と顔写真(ここで区切らないと際限なくなるため)が出ている少女から1990年代生まれ以降=40歳未満の女性を知り得る居住地や肩書を含めてデータ化していますが、日本語の名前としては「奇異」な漢字を付けられている山口県内の高校生は受験時のレベルが低い高校に多く、逆に進学校と呼ばれる高校は今では古典的と区分されるような昭和風の名前が目立ちます(容姿もキラキラネームの女子高生は茶髪やパーマなどド派手です)。その傾向は大学にも当てはまり偏差値が高い大学では昭和風、日本人が集まらず留学生で数合わせしている大学では漢字が滅茶苦茶な名前の日本人の学生が入学式や卒業式で総代を勤めています。さらに社会人になって犯罪者になった40歳未満の女性でもで同様の定義が当てはまります。
要するに親の知的レベルが反映されているのですが、下手に規制を加えようとすれば日本国憲法第21条の「表現の自由」を持ち出して行政訴訟を起こす輩が現れるのは必定なので慎重にならざるを得ず(教員の呼び間違いを学校に抗議する親までいる)、法制審議会も頭を悩まし続けることになりそうです。
  1. 2022/05/24(火) 15:03:30|
  2. 常々臭ッ(つねづねくさッ)
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