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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

6月11日・鎌倉の大佛が開眼した。

吾妻鏡によれば寛元元(1243)年の6月11日に鎌倉の大佛さんが開眼しました。建立開始は嘉禎4=暦仁元(1238)年の3月23日なので5年を要したようです。そのため建立に際して巨額の寄進=事実上の発願をした3代執権・北条泰時さんは開眼を見届けることなく1年前の仁智3(1242)年6月15日に亡くなりました。
建立当時は木造の大佛で大佛殿もあったのですが暴風で倒壊したため1252(建長4)年に像の高さ11・39メートルの金属製になりました。この時は大佛殿も再建されましたが、南北朝期の建武2(1335)年の暴風と応安2(1369)年の地震で倒壊、若しくは室町期の明応4(1495)年の大津波で押し流されたため露座になり、その結果、海沿いの潮風を地肌に受けることになって傷みが進み、江戸期の正徳年間(1711年から1716年)に増上寺の祐天上人が修復したことで浄土宗に改宗して寺名を高徳院に改め、現在は浄土宗関東総本山の光明寺の末寺になっています。ちなみにこの開眼以降は阿弥陀如来の大佛さんを本尊(与謝野晶子さんの「鎌倉や 御佛なれど 釋迦牟尼は 美男におはず 夏木立かな」の短歌は間違い)としているこの寺は開基の僧や開山の年が不明で、初期は真言宗で密教系の僧侶が住職を務めていましたが後に臨済宗の建長寺の末寺になり、前述の経緯で現在まで浄土宗になっています。
鎌倉の大佛さんは露座のため周囲の樹木との対比で小柄に見えますが奈良の大佛さんは像の高さ14・メートルですから顔1つ分小さいです。なお現存の高さ40メートル以上の大佛=大菩薩さんとしては茨城県牛久市の牛久淨苑(浄土真宗の墓苑)におわす牛久大佛さん(=ブロンズ製の阿弥陀立像)は高さ120メートルで1993年の建立、仙台市泉区の大観密寺におわす仙台大観音さん(=白衣観音)は高さ100メートルで1991年の建立、北海道芦別市の天徳育成会におわす北海道大観音さん(=白衣観音)は高さ88メートルで1989年の建立、石川県加賀市の観音院加賀寺(=観光施設)におわす加賀大観音は高さ73メートルで1988年の建立、香川県小豆島郡土庄町の佛歯寺におわす小豆島大観音さん(=聖観音)は高さ68メートル(推定)で1994年の建立、福岡県久留米市の成田山久留米別院におわす久留米大観音さん(=白衣観音)は高さ62メートルで1982年の建立、福島県会津若松市の法国寺(=観光施設)におわす会津慈母観音さん(=白衣観音)は高さ57メートルで1987年の建立、千葉県富津市の東京湾観音教会におわす東京湾観音さん(=聖観音)は高さ56メートルで1961年の建立、静岡県伊東市のうさみ観音寺におわすうさみ大観音さんは珍しい坐像でも高さ50メートルで1982年の建立、岩手県釜石市におわす釜石大観音(魚藍観音=魚を抱いている)は高さ48メートルで1970年の建立、そして有名な群馬県高崎市の真言宗慈眼院におわす高崎白衣大観音さん(=白衣観音)は高さ41・8メートルで1936年の建立です。これらの大半は鉄筋コンクリート製ですが金属製としては青森市の青龍寺の昭和大佛さん(=大日如来)は像の高さ21メートルで1984年の建立、福井県勝山市の清大寺(=観光施設)の越前大佛さんは像の高さ17メートルで1987年の建立です。
鎌倉の大佛
  1. 2022/06/11(土) 15:03:17|
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