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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

続・振り向けばイエスタディ164

翌日は博多駅から白い車体が魅力的な特急・かもめに乗って長崎市に向かい、県庁の別館に移動してきている対馬市の市長と主要幹部、対馬市警関係者から実情を聴いた。すると対馬関係者以外は人払いしたこともあり内部告発の発表会と化した。
「県は今になっても韓国や中国との対立を回避することしか考えていない」「現在も在日中国人の銃砲刀剣類所持等取締法による家宅捜索を自衛隊に担当させることを拒否しています」「先日は西部方面隊から申し入れられたやまねこ軍団を五島列島に配備する計画も潰したぞ。表沙汰にはなっていないが」西部方面隊は地理的条件が圧倒的に不利な対馬から撤退させて温存したやまねこ軍団=対馬警備隊を奪われれば東シナ海の制海・制空権の拠点となる五島列島に配備する作戦計画を立案したようだ。今回、佳織からは中国艦隊が奄美諸島に迫った時、陸上自衛隊は第1空挺団を輸送機と共に宮崎県の新田原基地と鹿児島県の鹿屋基地に待機させて中国側の攻撃目標が明らかになった時点で投入する作戦だったと聞いている。五島列島は平坦な土地が少ないので空挺作戦には向かないと言う戦術判断なのだろう。
「長崎県には危機感が欠落しているみたいだな。本島長崎市長は長崎への原爆投下は日本が犯した大罪にカミが下した罰だって公言したが、韓国が対馬に攻撃を加えてくるのも何かの罪だと思っているんですかね」私は若い頃、音楽隊のコンサート会場の警備をしていて猛スピードで突っ込んできた反対デモの活動家の男女が乗った車両に跳ね飛ばされたことがある。夏休暇で父親の実家に連行された時に中学校の教員の伯父にその話をすると「沖縄に自衛があるから悪い」と大江健三郎が主張する沖縄被害者歴史観を延々と語り始めた。長崎も反核・反戦平和運動の本場だから同様の論理を振り回しても不思議はない。
「ところが長崎県内ではマスコミと教員が『対馬で攻撃されたのは自衛隊の基地だけだ。軍事施設がなければ戦争は起きない』と喧伝していて、県や市の議会でも『対馬のように無抵抗で明け渡せば対立も平和的に解決する』と我々の思いを踏み躙るような意見が出ているんです」「山口県内に移住した北部の島民が羨ましいですよ」同じ反核・反戦平和運動でも「怒りのヒロシマ、祈りの長崎」と言われているようにヒロシマの反米デモに対して長崎ではキリシタンたちの教会での慰霊ミサが表看板になってきた。しかし、祈りで平和が守られるのであれば実際の投下目標でありながら築城の海軍、小月の陸軍航空隊の執拗な攻撃と前日の八幡空襲の火災の黒煙で視界が悪く投下を断念した小倉の方が佛神の加護が強く、身軽にして逃げるために投下された長崎は信心が足らなかったことになる。
「山口県内に移住した漁民が家財道具を取りに対馬に行って韓国人の在留者に殺害された事件があったでしょう。それについて対馬市や市警は長崎県内で意見発表しないんですか」これは茶山元3佐から届いた新聞で読んだ情報なので全国区で報道されていたが、対馬市関係者の発言を読んだ記憶はない。すると市長が難しい顔で口を開いた。
「そうしたいのは山々なんだが県庁や各市町村の自治労が反発すると避難民の処遇が悪化する可能性が高いんだ。その上、議会でも予算の配分に反対する議員が出かねないから控えざるを得ない」市長の説明に他の関係者たちも憤懣やる方ない表情になった。私が沖縄に赴任した時、転入届のために朝一番で那覇市役所小禄支所へ行くと受け付けてから後回しにされ続け、昼前になって受理されたことがある。その時は職場の先輩から「時間潰しになる本を持って行け」と助言されていたので怒りはしなかったが、手が空いた女性職員に雑談を吹きかけると「これは復帰時に本土から来た自治労の指導員に教えられた嫌がらせです」と正直に教えてくれた。やはり日教組を含む公務員労組は日本国内に巣喰う売国奴・亡国の徒なのだ。
「韓国のインターネット通販ではツシマヤマネコの剥製が売りに出ているんだ。ヤマネコは日本の天然記念物だから韓国人が殺した剥製を売買しても罪にならないと宣伝していたよ」「動物愛護団体の出番じゃあないですか」「そう思って連絡したんだが対馬は韓国の領土になったから介入しないそうだ」かつて韓国では「雉は日本の国鳥だから全滅させろ」と乱獲して海外の動物愛護団体に糾弾されたことがあった。また在オランダ大使館主催の花見の会で職員から韓国では「ソメイヨシノは日本の国花だから」と公園の植木を伐採して根まで撤去したが、「ソメイヨシノは韓国原産だ」と主張する植物学者が現れて「韓国原産の桜を国花にしている日本はやはり属国だ」と屈折した納得の仕方をしたと聞いたことがある。このままでは可愛いツシマヤマネコも絶滅させられてしまうかも知れない。
「我々は島民の生命を守ることを第一義として全島避難を決断したが、郷土を捨ててきてしまったのは確かだな」この席の憤怒と悔恨、無念さが入り混じった空気は長崎に投下されたプルトニウム爆弾以上の威力で爆発しそうだった。
  1. 2022/06/23(木) 14:37:09|
  2. 夜の連続小説9
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