あまりにも衝撃的で重大な事件が発生して選挙区=地元の住人としては評価に類する記事はまだ控えるべきだと思います。
夕方のテレビが放送していた与野党の主要な人物の弔辞の中では日本共産党の志位和夫委員が選挙演説中に述べた「安倍さんとは政治的立場は違っても同じ年で当選も同期だった」から始まるコメントが最も胸を打ちました。逆なのは日本赤軍の国際テロリストの担当弁護士として重罪を軽くする姑息な弁護手法を弄してきた社民党の福島瑞穂党首のテロを非難しただけで哀悼の意を取ってつけたツイッターでの声明でした。
野僧が当地にきて安倍晋三議員の生殺与奪の投票権を得た頃にはまだ小泉政権で官房副長官から自民党幹事長に抜擢されて次期総理への期待が沸き起こっていました。
その頃、野僧が下関駅前に托鉢に出ると選挙区の挨拶回りなのか昭恵夫人と一緒に商店街に顔を出していて店の小母ちゃんたちが商品を勧めて買わせるのを「仕方ないなァ」と半分困って半分照れくさそうに見ていたのを思い出します。
また昭恵夫人が下関市の海峡マラソンのフルマラソンに出場すると来賓席だけではなく一般市民に紛れて沿道から応援し、ゴールでも抱き止めるように迎えていました。
そして地元なので人が集まるイベントには必ず顔を見せていて酔った小父さんとの政治談議にも気軽に応じていました。ただし、野僧は話題が専門的なので警戒すると言うよりも一歩引いて人物観察するような雰囲気でした(托鉢中なので法衣に網代笠を被っていた)。それでも「靖国は朝鮮戦争で戦死した海上警備隊員の合祀を拒否した。今後も拒否すると公言している。自衛隊の最高指揮官たる総理大臣の職にある間は参拜するべきではない」との提言は深く受け止めたようで在任中は参拝しませんでした。
このように地元では本当に身近な存在で誰でも一度や二度は本人に会って話をした経験があります。当地では夜になって台風4号でも降らなかった雨が降り始めて会った人たちは「涙雨だな」と呟いて空を見上げていました。
しかし、地元では本人以上に絶大な人気を集めていた昭恵夫人も子供がいないので今後は選挙活動を継続する必要がなくなり、次の衆議院選挙では山口県の議員定数が1名減るので応援に呼ばれることもなくなって縁が切れてしまいそうです。
野僧が今後注視していくのは首相在任中に執拗に粗探しと嫌がらせを続けたマスコミが中曽根康弘元首相と同様に死者を鞭打つ誹謗報道を繰り返さないかです。
祖父の岸信介首相はアメリカが日本の領土・領海・領空を対ソ連戦の戦場として使う権利だけを押しつけていた日米安全保障条約をアメリカ軍に日本の防衛義務を課した真の安全保障条約に改定しながら反安保闘争の仇敵のまま極悪人扱いされ、中曽根首相は昭和の御世の間に日本を敗戦国家から国力に相応しい外交姿勢に脱却させました。安倍首相は安保関連法で9・11のようなアメリカ本土への武力攻撃に自衛隊を派遣することを可能にして日米安全保障条約を対等な相互防衛条約に発展させましたが、果たして平成以降の日本のマスコミに報道でその意義を理解させる気概と責任感があるのか。
- 2022/07/09(土) 16:02:51|
- 時事阿呆談
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