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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

続・振り向けばイエスタディ447

「本日は4時間ほど前に中国政府が行った記者会見の虚偽について説明するために集ってもらいました」立野官房長官は中国政府の記者会見の中継映像を見終わると外務省や国土交通省に報道官が説明していた通知が届いていないことを確認して緊急記者会見を設定した。中国側は日本宛の発信記録を提示していたがそれも捏造だった。しかし、日本のマスコミが中国政府の公式記者会見を報じたのは韓国のテレビ局が中継に字幕を挿入した映像を放送してからだったので2時間以上が経過していた。当然、北京の日本大使館も視聴していたが通信衛星を破壊されているため緊急通報ができなかったのだ。
「中国政府は沈没した4隻の大型フェリーには在中国の日本人を乗船させていたと説明しましたが、日本人の帰国や大型フェリーの運航に関する事前通知は一切ありません。全て虚偽です。また日本大使館は出航地である舟山軍港に向かう道路を多数の軍用車両が通過していることを確認しており、アメリカ軍の偵察機が戦車や装甲車、物資を満載したトラックが大型フェリーに搭載されているのを撮影した映像の提供を受けています。つまり前回と同様の侵攻目的の出航です」立野官房長官の説明が区切りになると司会進行の秘書官の許可を受けることなく数人の記者が立ち上がって罵声のような口調で批判し始めた。
「本当は帰国を希望する在中国の日本人の入国を阻止するために海上自衛隊に攻撃させたんだろう。今更の弁明は見苦しいぞ」「もう国民は政府を信用しないだろう。尤も始めから誰も信用していないがな」記者たちはここで挑発して失言を引き出せば日本政府の説明への信頼度を低下させられると踏んでいるようだ。中国政府の代弁を受け負っている民放局ではすでに中国政府の記者会見を臨時ニュースとして速報し、新聞各社は夕刊と明日の朝刊で大々的に報じる準備を進めている。この口調では韓国のテレビ放送とは別に中国政府から直接情報を入手していて新聞社は在日中国大使館に記事の添削も受けているに違いない。
「君たち数社の民放局は日本政府の公式見解を待つことなく臨時ニュースとして中国政府の一方的な虚偽発表を報じたが、それは放送法7条が定める政治的公平性に明らかに違反している。間もなく相応の処分が下るから記者会見で取材する必要はなくなるだろう。退席したまえ」「それは放送権を剥奪すると言う脅しか」「大本営発表を報じることしか許さないと言うことか」立野官房長官は間もなく本格的に戦端が開かれることを見越してあえて挑発に乗った。これまでもA日新聞を代表とする亡国マスコミは日韓、日中の武力衝突を報じる時に国内向けには日本と韓中両政府の発表を同等に扱っただけでなく、自衛隊による破壊工作員への対処を「国民を殺害」と報じて反戦世論を扇動し、海外のマスコミに在住移民の反日活動を肯定する見解を流布してきた。さらに陸上自衛隊の防衛出動待機命令に基づく土地の収用を妨害して演習場内に陣地を構築する異常事態に陥らせている。このまま放置すれば取材と称して察知した自衛隊の情報を国内に侵攻してくるロシア軍や中国軍に流しかねない。
「我々からテレビを取り上げてもネットがあるんだ。ネットは放送法の報道統制に拘束されない。何を書いても自由だ」「確かに君たちが運営している報道サイトがテレビの報道番組とは違う政治的主張を加えていることは承知している。ついでに言えば中国政府のサイトと内容が共通していることも確認している。しかし・・・」ここで立野官房長官は何故か同情の色をした視線で暴言を弄している記者の顔を1人1人見回した。
「政府は放送法を順守しているテレビ各局を保護しているがインターネット・サイトに関しては責任を負っていない」「だからどうした」「今日中に大炎上させるから覚悟しておけ」記者たちはインターネットでの批判の書き込みが殺到することを予告しながら自分たちが大炎上した。すると立野官房長官はその炎上を氷結させるような目で記者席を見回して声をかけた。
「残念ながら現在、我が国は君たちも知っている通り、通信衛星の破壊によってインターネットは使用不能だ。大炎上は次の通信衛星を射ち上げてからになるな」現実を思い返させられて興奮していた記者たちは白けてしまった。
「それでは質疑応答に移ろう。放送法に違反した局の記者の質問は時間が余れば受けつけよう。しかし、東シナ海だけでなくオホーツク海でも武力衝突が発生して北海道にロシア軍が上陸しているのだから質問したいことは山ほどあるだろう。防衛秘密に触れない範囲で答えるからどうぞ」「3K新聞の山本です。北海道の網走港にロシア軍が上陸したと言うことですが、まだ防衛出動は発令されないのですか」やはりマスコミ関係者にも愛国心の持ち主はいるらしい。A日新聞は大正時代にスターリンの世界共産革命戦略・第3インターナショナルに組み込まれて以来の亡国新聞だが、それも立憲君主制の資本主義国家が崩壊して共産主義化されることが国民に至上の幸福をもたらすと信じ切っている一種の宗教団体・マルクス教の信者なのだ。
  1. 2023/04/03(月) 15:30:21|
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