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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

第126回月刊「宗教」講座・精進料理教室十時間目

野僧が修行に上った幾つかの専門僧堂では米は托鉢で集めるものの野菜は雲衲が鋤や鍬や鎌、鎌を使って耕作する水田なしの自給自足でした。そのため野菜で腹を膨らますことになり、中でも大根は食べ応えがあって腹保ちが良く、沢庵を漬けるため大量に作っていたので畑作務に当たると形が歪つな物をもらってきて火鉢に鍋をかけて煮て夜食にしたものです。そんな訳で今回は大根を使った精進料理を紹介します。
大根は厚く切った方が味が染みて美味しいのですが、水から始めて沸騰してからも続けて尖っていない「割り箸」が刺さる柔らかさまで煮るのが基本です。ただし、僧堂では熱源は火鉢の練炭でした。

大根の煮つけ

材料・大根=1本、醤油=適量、砂糖=適量、昆布=1枚。山椒の粉又は七味唐辛子=少量。好みで油揚げを一緒に煮ても美味しい。

作り方
1、大根の皮を剥く。
2、3センチくらいの厚さで輪切りにする。
3、軽く洗う。
4、大根が浸るように冷たい米の砥ぎ汁を入れて強火にかける。
5、沸騰してきたら中火にして楽に箸が通るようになるまで煮る。
6、煮えたら笊にあけ、流水で灰汁などを軽く洗う。
7、鍋底に汚れを拭き取った昆布を敷き、上に大根を載せて水を注ぎ、醤油と砂糖でやや薄目に味を付ける。
8、落とし蓋を載せて中火にかけ、煮立ち始めたら弱火にして一時間ほど煮る。
9、皿に盛って山椒の粉や七味唐辛子をふって食べる。
※多目に作って余りを煮直すと更に美味くなる。

大根の油煮

材料・大根=1本、醤油=適量、食用油=600cc

作り方
1、下ごしらえは煮つけの一から六と同じ。
2、鍋に食用油(使い回しで可)と大根を入れてかき混ぜながら加熱する。
3、大根が透明になってきたら大根の七分目まで冷水を注ぎ、醤油で味をつける。
4、二時間ほど煮込む。自然な甘みが出る。

大根の柚子味噌煮

材料・大根=1本、柚子=1個、味噌=適量、昆布=1枚、砂糖=適量

作り方
1、下ごしらえは煮つけの一から六と同じ。
2、昆布出汁で濃くて甘味をつけた味噌汁を作る。
3、柚子を卸し金で擦って味噌汁に加える。
4、大根を入れて弱火で煮込む。

大根の炒め煮

材料・大根=1本、醤油=適量、胡麻油=適量、化学調味料=適量、七味唐辛子又は炒り胡麻=少々

作り方
1、5センチの長さに胴切りにした大根を厚さ3センチに輪切りにして、さらに1センチ幅に短冊切りする(大根は皮を剥かないで可)。
2、大根の短冊を濃い塩水に20分ほど漬ける。
3、大根を布に取って揉むように搾って水気を抜く。
4、大根を胡麻油を引いたフライパンで炒める。
5、途中で醤油と砂糖を加え、大根から出た汁と一緒に炒めながら煮る。
6、大根に適度の固さが残る程度で終わり、器に盛って七味唐辛子や炒め胡麻をふりかけて熱い間に食べる。

廃物利用?大根の皮の金平

材料・大根の皮=150グラム(2分の1本分)、胡麻油=小匙1杯、醤油=大匙1杯半、砂糖=大匙1杯、唐辛子=適量、禁じ手で調理酒=大匙2分の1杯

作り方
1、大根の皮を長さ五5センチ、幅5ミリ程度に切り揃える。厚めに剥いた方が独立したオカズになる。
2、調味料を混ぜ合わせる。
3、胡麻油を引いてフライパンで炒める。
4、皮が透明になり、多少焦げ目がついたら調味料と唐辛子を加えて炒めながら煮る。
5、汁がなくなるまで加熱してでき上がり。好みで炒り胡麻をかけても可。
126・大根の皮のキンピラ大根の皮のキンピラ

  1. 2023/06/01(木) 14:32:38|
  2. 月刊「宗教」講座
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