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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

続・振り向けばイエスタディ508

「私はジエータイに助けられました」ポール・マッキイトニー記者とオリビア・エルトンジョン記者によって柏崎市と新潟市での戦況が国際社会に発信され、日本が戦争状態にあることが周知されると自衛隊が海外派遣で復興を支援してきた国々の日本大使館には義勇軍の志願者が殺到するようになった。中でも日本のマスコミが対米英中戦争中、日本軍が住民を虐殺したことを恨んで戦争犯罪国として敵視していると断定しているフィリピンは2013年の超大型台風30号で加倍政権が陸海空自衛隊の隊員1180名、輸送艦・おおすみ、護衛艦・いせ、補給艦・とわだの艦艇3隻、KC-767空中給油機2機、CHー130輸送機7機、Uー4支援機2機、CHー47大型ヘリコプター3機、UHー60多用途ヘリコプター3機を派遣したことの「恩返しがしたい」と言う若者がフィリピンだけでなく日本国内でも自衛隊の基地や駐屯地に集まっている。また同じくマスコミは日本の植民地支配に対する怒りと蒋介石政権時代の反日教育が存続していると報じている台湾では「加倍首相が台湾有事に日本が介入すると明言したため中国に暗殺された」と言う実態が広まっているのでフィリピンと競うように志願者が急増している。その外にも平成の天皇が「日本軍の占領で多大な苦痛と迷惑をかけた」と謝罪を繰り返した東南アジア諸国でも「日本によって独立を果たし、占領政策による国家建設の恩返しをしたい」と言う声が上がっている。これを日本のマスコミは「義勇軍を語った移民希望」と皮肉に紹介しているが在日の若者たちも加わっているのでそれは悪意に基づく曲解だろう。ただし、若者の多くは旅費が工面できないので自衛隊の輸送機の派遣や交通費の提供を求めている。
「戦時中の大本営発表に同調した誤報の過ちは繰り返しません」日本のマスコミはこれまで戦時中の大本営発表が虚偽になっていることに気づきながら(軍港に帰還する艦艇の惨状を見れば敗北したことは誰の目にも明らかだった)検証せずに垂れ流し、戦意高揚の宣伝に利用された過去を口実にして政府や防衛省の公式発表を「日本政府の公式発表では」と但し書きする一方で日本人フリージャーナリストの江藤健三と安野俊平を海軍の派遣記者としてフィリピンを取材して帰国した昭和19年2月23日に「勝利か滅亡か、戦局は茲(ここ)まできた」「竹槍では間に合わぬ、飛行機だ、海洋飛行機だ」と言う記事を掲載して東条英機政権に2等兵として懲罰徴兵された毎日新聞の新名丈夫記者になぞらえてその現地取材を同格に扱って記事を作ってきた。
それが虚偽であることが発覚した上、国営放送が中継した記者会見でロングボトル大使がこの報道姿勢は背景に存在する国家の政治工作であることを示唆したため背景の国家指導部から指令が届くまで無視を決め込んでいる。
「長野県は非防守地域を宣言しろ」そんな中、長野県では教職員組合や地方自治体職員組合の組合員たちが県知事に思いがけない要求を突きつける政治運動を始めた。非防守地域=都市とはハーグ陸戦条約=陸戦法第25条で定められジュネーブ諸条約追加第1議定書の第59条にも盛り込まれた交戦中も攻撃の対象外になる地域=都市のことだ。その資格要件は地域内に軍事施設や武器弾薬を製造する工場が存在せず、軍の部隊や兵員が駐留していないことだが長野県内には松本駐屯地が存在しても部隊は新潟方面に派遣されて少数の留守番と官舎に家族が残っているだけだ。これを追い出して施設を県が接収すれば条件は成立する。
「みんなも知っているように長野県は県内で戦争が始まらないように非防守地域になりました。だから自衛隊のお友達たちは長野県から出ていくからお別れです。みんな挨拶しましょう」県内の小中学高校では組合所属の教員が県知事の回答が出ていない非防守宣言を児童・生徒たちに一方的に説明して自衛官の子供たちの転校を既定路線化した。長野県は昭和8年に共産主義に傾倒した教員230名が治安維持法違反で一斉検挙された政治的土壌があり、その反動で満州への開拓団に多くの県民を送り込んだものの敗戦時に守ってくれるはずの関東軍に置き去りにされてソビエト連邦軍による無差別大量虐殺と性的暴行の犠牲になったため、この教員もまだ報道されていないエルトンジョン記者が受けたであろう性的暴行まで小学生に説明していた。
「僕のお父さんはロシア軍を日本から追い出すために新潟で戦っています。僕は松本でお父さんが帰ってくるのを待っていなけれないけません」当然、自衛官の息子が立ち上がって否定した。数人の男子も同調して立ち上がり、女子は目に涙を浮かべて男子たちを見守っていた。
「戦っていると言うことはお父さんもロシアの兵隊を殺しているのよ。貴方たちがいると長野県でも殺し合いが始まってしまうわ。みんなが死んでも良いの。それなら貴方もお父さんと同じ戦争屋、人殺しよ」この論法は沖縄県で常用されている。沖縄県の公立の小中学高校には「平和教育」と言う授業があり、そこで教員ほ「戦争は人間同士の殺し合い」と熱弁を奮った後、黒板に「戦争=殺し合い」「軍人は戦争屋」「自衛官は軍人」「自衛官は人殺し」と大書して自衛官の子供に大声で読ませている。泣き出して読めない子供も決して許さず、これに親が抗議すると校長や教育長は「沖縄の特殊事情」と弁明し、教員は「嫌なら沖縄から出てゆけ」と言い放つのだ。最近は広島市でも似たような平和教育が始まっていて、それが2023年のG7広島サミットを反核だけが主題のヒロシマサミットにしたがウクライナの大統領の出席で現実に踏み留まった。
  1. 2023/06/03(土) 16:32:06|
  2. 夜の連続小説9
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