福島第1原子力発電所の原子炉を冷却した処理水の貯蔵タンクを並べている区画を廃炉のために使用しなければならなくなり、この夏に区画が一杯になるのを受けて処理水を真水で希釈した上で太平洋沖に海中投棄することを日本政府が決定しました。これを受けて国際原子力委員会=IAEAから希釈後の放射線濃度は安全基準を下回っていて「問題なし」との認定を受けました。
ところが風評被害による水産物の需要の落ち込みを懸念する漁協などは断固反対を表明してマスコミも後押しを始めましたが、福島第1原子力発電所の廃炉は避けて通れない事故後の処理であり、海洋投棄以外に対案がないため毎度の扇動報道ほどは力が入っていないようです。
そもそもIAEAは原子力問題に関しては世界最高権威の国際機関であってここの認定を受ければ誰も異論を唱えることはできないはずですが、同様の存在のはずの世界保健機関=WHOが細菌兵器の蔓延で発生源である共産党中国の意のままに操られる体たらくを曝け出してしまったのでやや説得力が低下してしまったようです。
そのためなのか共産党中国はIAEAの認定を覆すように反論を公式発表し、対案も示さず海洋投棄の中止を要求してきました。同様に韓国の現政権は日本政府の説明を受けたものの国内では反対運動が始まっていて低支持率が変わらない現政権がこれを無視することができるのかは不明です。
日本のマスコミも共産党中国と韓国の反対を紹介するのであれば単なる海外ニュースになるので異常に大きく紙面を割いて被害者扱いしていますが、この両国の反対が「盗人猛々しい」妄言であることが発覚しました。
それは日本政府が海洋投棄する予定の処理水の希釈前のトリチウムの放射線量は22兆ベクレル(希釈後は10分の1になる)なのに対して共産党中国の浙江省の秦山第3原子力発電所は143兆ベクレル、福建省の寧徳原子力発電所は102兆ベクレル、遼寧省の紅没河原子力発電所は90兆ベクレルの放射線量を帯びた処理水を希釈することなく河川や海に排水していて、韓国も釜山から北東約67キロにある月城原子力発電所は31兆ベクレルの処理水を対馬海峡から日本海に流入させているのです。
と言うことはその海域で漁をしている当地の水産物は放射能に汚染されていることになり、風評被害が発生すれば大打撃を被ります。東北地方の漁協がIAEAの安全認定を受けた福島第1原子力発電所の海洋投棄に反対するのなら中国地方の漁協は野放しの垂れ流しを続ける韓国に牙を剥かなければなりません。しかし、韓国の現政権にぞっこんの岸田首相が許さないのでしょう。
ソビエト連邦時代には海軍の廃艦になった原子力潜水艦の原子炉を鉛入りコンクリートで固めた状態で日本海中央の深海に投棄したことを海上自衛隊が確認しましたが、原子力発電所の建設に躍起になっていた日本政府が国民の核アレルギーを刺激するのを避けて公式発表を控え、第3インターナショナルの盟主・ソビエト連邦を非難する報道は避けたいマスコミと利害が一致して隠蔽されました。しかし、今回の共産党中国に肩入れした報道はマスコミが自分の本性を自白したようなものです。
- 2023/07/20(木) 13:55:05|
- 時事阿呆談
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