沖縄本島では県知事以下が「琉球王国以来、沖縄は中国皇帝の領土だった」と共産党中国に併合されることの必然性を公言していているのに対して共産党中国の脅威を肌に感じている宮古島以南の八重山・先島地区では自治体の首長が政府に有事に備えた現実的な対応を要望しています。
本土のマスコミは与那国島分屯地の設置の可否をめぐる住民投票の時、県教職員組合や自治労の活動家が進める反対工作を過大評価して「絶対に否決される」と見越して多くの記者を送り込みましたが期待は大きく外れ、陸上自衛隊の分屯地が開設されただけでなく高知県の土佐清水分屯基地と同じように航空自衛隊の移動警戒隊を常駐させて防空監視体制も強化されました。その後、宮古島と石垣島にも分屯地が開設されて地対艦誘導弾と地対空誘導弾が配置されるとマスコミは数十人に過ぎない反対デモを参加人数を隠蔽した上で「島民が抗議する中」と過大に報道しています。しかし、八重山や先島の友人たちは「台湾有事ではない。防衛力が手薄な八重山や先島が先に攻撃を受けるのだ」と危惧していて、「反対デモに参加しているのは地元の人間ではなく沖縄本島から旅客機で来る本土の学校や役所を定年退職して移住した活動家たちだ」と説明しています。
そんな中、旧安倍派の松野博一官房長官が八重山・先島を訪問して各首長と面談しましたが、政府は昨年12月に決定した「国家安全保障戦略」などの安全保障関連3文書で実際は八重山・先島を指す南西諸島での避難施設=シェルターの建設と港湾・空港の整備を明記していて、その第1弾として2024年度予算に宮古島のシェルター建設に関する調査費を盛り込む方針であることを説明しました。
これを受けて石垣市長と与那国町長は政府が宮古島で予定している体育館の地下に防弾性を持った地下駐車場を建設して簡易ベッドや食糧を備蓄する計画の踏襲を要望し、竹富町長(石垣島との間に並ぶ竹富島から小浜島、黒島と西表島を統括する)は同様の施設を西表島に建設する一方で小島には一度に島民が避難できるだけの大型貨客船が接岸できる港の整備を提案しました。
そんな八重山と先島に何度も行っている野僧が危惧するのは八重山の小島は言うに及ばず宮古島や石垣島も都市部は海抜が低いので防弾性を確保できるだけの強度を持った地下駐車場が建設できるのかと言う立地条件です。航空自衛隊の航空方面隊指揮所と防空指令所は深さ25メートルの地下基地にあり、これが核攻撃に耐え得る強度を確保するのに必要とする深さであれば宮古島や石垣島では常に湧き出す海水を排水し続けなければならず、火力発電所が破壊されて停電する事態を考えれば無理です。
また竹富島や小浜島、黒島などの小島は周囲を珊瑚礁で囲まれているため現在の小型連絡船でも船底が擦らないように珊瑚の海底を掘開した水路を作っていて、その数倍の大きさの大型貨客船が接岸できるだけの港湾施設の建設は困難です。そうなると反戦平和=反米反日親中の売国奴だけでなく本土の都市部の環境保護団体の連中まで反対運動に参加して辺野古のジュゴンのように「八重山の海亀を守れ」「マンタを守れ」「星砂を守れ」などと「住民よりも環境を守れ」と金切り声で絶叫するのでしょう。
- 2023/07/26(水) 14:20:07|
- 時事阿呆談
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