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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

今年の夏は地球が壊れたようだ。

例年であれば9月に入れば少しずつ日差しが弱まり、朝夕の気温が下がり、次第に涼しい涼しい風が吹き出して、寝る時には網戸で良いか、せめてカーテンだけは引こうか、それとも窓まで閉めるべきかと悩むものですが、今年の9月は日差しの弱まりを実感できず、相変らず夜通し暑苦しく、網戸を全開にしておいても熱風が吹き込んできます。
そのため「曼殊沙華=彼岸花がキチンと秋彼岸に咲くか」と言う観察はやるまでもなく、炎天下なので用事があって近づいた時に花壇を覗くだけですがそれも無駄な作業のようです。おそらく開花は11月上旬くらいになるのではないでしょうか。
また亡き妻が「見てみたい」と願っていたためプランターに植えている(鹿の食害を避けるため)秋桜=コスモスも多めに水を撒いたにも関わらず葉が焦げたようになっていて咲きそうもなく、縁側に遺影と並んで座り2人で行ったさだまさしさんのコンサートで聞いて「沖縄には咲いてない」と興味を持った「秋桜(こすもす)」をデュエット(隣りで魂も口ずさんでいる)できそうもありません。野僧は同郷の兄弟2人組・狩人の「コスモス街道」も好きなのでカラオケではセットにしていたので縁側でもメドレーになります
ところが変なのは花だけではなく果実も同様で、猿はカレンダーで行動しているらしく今年も9月1日に庭の柿の実を食べに群れで現われたのですが、色づくどころか例年以上に実が固く腹つなぎにもならないため暴れ始めましたが、小庵のトラン屋根が焼け焦げているため直射日光が当たらない山側でしか行動できず、例年のようなボス猿の指揮による整然とした部隊行動ではなく数匹単位で山に引き上げていきました。
また今年は小庵に住んで19年間で見たことがなかった狸が出没するようになり、7月には瘦せ細った狸が草抜きをしていた野僧と出くわして裏山へ逃げると身体障害猫の卯月が追いかけたため相手は犬科だけに噛み殺されると覚悟して戒名を考えていましたが、間もなく黒猫の世果報が連れて返りました。その後も狸は庭前に出没を続け、野僧が黒猫の音子を交通事故で亡くして以来、「黒いから」と餌付けしているカラスの餌を狙って姿を現し、先日は妙に可愛らしい3匹が小庵の前を流れる小川に架かる橋の上で戯れていました(野僧からの距離は10メートル程度)。これも異常な暑さで山の植物が枯れ、昆虫や木の実などの餌が不足しているのかも知れません。
さらに先月の盂蘭盆会前には隣りの長門市の温泉街と海水浴場の手前の国道で熊が死んでいて「熱中症か日射病が死因ではないか」と言われていました。そんな場所で熊が徘徊していたことにも驚きましたが、今年の猛暑が熊も死ぬような正に殺熊的なものであることには驚く前に納得しました。人間も死ぬはずです。
それにしても今年の猛暑は避暑地の存在を許さないらしく昭和8年7月25日に酒田市で記録したフェーン現象による日本最高気温40.8度を74年間保持していた山形県は別にして青森県や北海道でも40度近い高温が続いていますが、主に都市部や工業地帯が排出する温室効果ガスがここまで地球全域に蔓延するものなのか。文明とは程遠い生活を送っている田舎者にはどうしても納得できません。
曼珠沙華(15年9月20日)小庵の曼殊沙華
  1. 2023/09/05(火) 13:47:20|
  2. 常々臭ッ(つねづねくさッ)
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