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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

上には上がある。対馬市議会が最終処分場の調査請願を議決

万事が二流の山口県では中国電力が町民の強硬な反対によって頓挫した豊浦原子力発電所に代わる予定地として買収している熊毛郡上関町の長島に関西電力と共同で(瀬戸内海を挟んだ対岸の愛媛県佐多岬には四国電力の伊方原子力発電所もある)原子力発電の使用済み核燃料を再処理するまで収蔵する中間保管施設を建設する計画を公表したことを受け、福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故以降、核兵器と原子力発電所を同一視した反対運動に転換した広島の反戦平和団体が乗り込んで我が物顔に振る舞うのをNHK広島局などの地元マスコミが反対派住民と報じるため町議会の10名の議員のうち明確に反対しているのは3名のみと言う上関町民の意識から乖離した認識が広まっています。
ところが長崎県でも山口県の北にある対馬の市議会では中間保管施設での一時保管の次に使用済み核燃料が通常のウラン鉱石と同程度の放射能になるまで約10万年間、地下数百メートルの穴の中で保管する最終処分場の原子力環境整備機構(NUMO)による調査を受け入れる決議が賛成10、反対8で可決しました。
今回の対馬市議会の議決でも反対派の市民が傍聴に来ていたようですが、同じ原爆反対運動でも「怒りのヒロシマ、祈りの長崎」と言われるように上関町議会のような罵声を上げることもなく議事の進行を見守っていたようです。
最終処分場は10万年間と言う途方もない期間にわたり人間が近づけば数十秒間で死亡するほどの放射能を帯びた使用済み核燃料を保管するため設置場所の地盤は10万年間の安定性が担保されなければならずヨーロッパのように大陸の強固な岩盤ではなく複数の大陸・海洋プレートの上に存在するため全国各所で頻繁に地震が発生し、北は北海道から南は九州を通り越して奄美諸島まで火山が順繰りに活動している日本では該当する場所は中々見つからないはずです。
過去にも2007年に高知県の東端にある東洋町の町長が町議会の承認を受けることなく独断でNUMOに申請して町民の反対を招き、高知県知事と隣接する徳島県知事まで反対した上、町長が町民の意思確認のために辞職して行われた選挙で反対派が2倍の得票数で当選して申請を取り下げたことがありました(当時は申請手順が決まっていなかった)。また2020年からは北海道の寿都町、神恵内村がNUMOの文献調査=書類審査を受けていますが、どちらも北海道南部の日本海側なので1993年の奥尻島津波地震を起こした大陸プレートの影響が不安材料でしょう。仮に地震・地質学界が承認しても逆に大規模地震の発生予測も的中させられない連中が10万年間の安全を保証できるのか。
これに対してここでも漁協は毎度の如く「風評被害が心配だ」とコメントしましたが、対馬の対岸の釜山市から北へ24キロの位置にある古里原子力発電所は日本が海洋放出を始めた福島第1原子力発電所の14倍のトリチウムを含んだ処理水を垂れ流しにしているので政府が中国への反論に公表し始めれば手遅れでしょう。むしろ「核兵器の原料(ではないが)を埋設している危険な島・対馬」などと自虐的に宣伝すれば「対馬島は我が領土」と主張する反日韓国人への牽制になりそうです。
  1. 2023/09/20(水) 14:59:34|
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