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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

続・振り向けばイエスタディ623

クジテレビは在日中国人に対して発令された中華人民共和国国防法に基づく反乱命令を受けて集結した千人を超える暴徒に占拠されていた。暴徒たちは自衛隊の治安出動による捜索が始まるのと同時に在日半島人に預けていた92式手槍=拳銃を取り戻して携行している。暴徒たちは駐車場から特殊な構造の建物に乱入すると手分けして各階を歩き回り、制服姿の警備員や制止する男性社員を手当たり次第に射殺していった。
「社長はどうした」「社長は中村記者の保護と同行取材の許可のお礼に防衛省へ行っています」社長室に辿り着いた暴徒は銃声を聞いて廊下で立ちはだかっていた男性秘書を射殺し、固定電話で警察に通報していた女性秘書に拳銃を突きつけて質問した。
「そうか・・・それじゃあお前に相手をしてもらおう」暴徒は女性秘書が後ろで束ねている長い髪を鷲掴みにすると奥の事務机の手前にある面談用ソファーに引き倒した。そこで始まるのも現在、クジテレビが全国放送している女性アナウンサーの不同意強制性交と同じ行為だった。そのテレビの画面にはサブ・コントロール・ルーム(予備調整室)で脅されたサブ・ディレクターが打ち込んだ「これから全ての女性アナウンサーを姦ります」と言う字幕が流れていた。実際、報道部のアナウンサー控室に乱入した暴徒は男性アナウンサーを射殺して恐怖で服従させた女性アナウンサーたちを報道スタジオに連行して、目を開けたまま遺骸になったチーフディレクターの前で衣類を全て脱がせていた。黒い瞳孔が開いた目には美しい肢体が写っているが反応はない。
「よし、中出ししたぜ」1人目の凌辱を終えたリーダー格の暴徒は前机にうつ伏せに崩れ落ちた女性アナウンサーの裸の背中越しにカメラを注視した。汗をかいた白い背中に貼りついている長くウェーブがかかった髪がテーブルクロスの模様のようだ。
「日本政府に命じる。お前たちの御用マスコミを潰されたくなかったら日軍(自衛隊)を新潟から撤退させろ」やはりこれが目的なのだ。「御用マスコミ」と言う日本語でも古語的な表現を用いるところを見ると在日歴は長いらしい。
「御用マスコミかァ・・・それなら最近は巨人テレビの方が反中色を前面に出しているけどな」立野官房長官は石田首相の意識が回復したとの報告を受けて総理執務室から官房長官室に引き上げていた。そこで国営放送と民放各局のニュース速報を確認していてクジテレビの事件を知った。立野官房長官は性的興味ではなく暴徒の言動を観察するためにクジテレビを見続けていたがこの表現には疑問を感じた。
「巨ッテレは都心の新橋汐留にありますから警備が厳しいと判断したんでしょう。3K新聞と読捨新聞の本社も大手町ですから同様です。その点、クジテレビはお台場の埋め立て地ですからレインボーブリッジと接続橋を占拠すれば警察を阻止できます」治安担当の補佐官の説明に立野官房長官は納得した。
暴徒が拳銃と実弾を携行し、無差別に射殺を繰り返している以上、鎮圧には陸上自衛隊の派遣しかない。確かに東部方面隊は首都圏の治安を維持するために第1師団を新潟に派遣することなく各駐屯地に留めているが、生き残っている社員たちが人質になっている以上、強硬策にはためらいが生じる。
「次は俺だ。俺はこの女が好みなんだ」「ズリネタ(自慰の妄想材料)にしていたんだろう」「今日は生で入れるぞ」テレビの画面ではリーダー格の暴徒に引き摺られて最初の女性アナウンサーが席を立つと男性器を臨戦態勢にした若い暴徒が全裸に剥かれた売り出し中の新人アナウンサーを連れてきた。新人アナウンサーは床に転がっている解説員の遺骸を見ると覚悟を決めたように唇を噛んだ。その唇を若い暴徒が吸った。
「下で女優を見つけたぞ」その時、スタジオ内で歓声のような報告が響いた。クジテレビのドラマを収録する沿岸スタジオは本社ビルから800メートルほど離れた別棟なので暴徒たちが同時に襲撃したとは考えにくい。おそらくバラエティー番組などに出演するために来ていて事件に遭遇したのだ。暴徒たちは収録スタジオや楽屋に乱入すると制止しようとした男性を同じ手順で射殺し、怯える女優たちを捕獲した。このままでは女性アナウンサーだけでなく人気女優たちまで強制本番を演じさせられることになる。余りの難題に流石の立野官房長官も石田首相の指示を仰ぎたくなった。
パチーノ娘イメージ画像(新カラテ地獄変)
  1. 2023/09/29(金) 14:47:57|
  2. 夜の連続小説9
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