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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

第131回月刊「宗教」講座・簡単な精進料理教室15時間目

牛蒡は冬の大根に対して夏の根菜なので自給自足の寺では必ず栽培していますが、沢庵として大量に消費する大根ほどではありません。また牛蒡は1メートルくらい伸びるので植える前には70センチから80センチほど耕す必要があり作務としては大変です。
牛蒡の調理では大根や人参と違って皮むきと灰汁取りに要領が必要ですが、皮は刃物で剥かなくても抜いたばかりの牛蒡なら水をかけてタワシで洗えば綺麗になり、時間が経過したものでも包丁の背で擦れば十分です。一方、灰汁抜きは1センチ幅で斜めに切った牛蒡をそのまま流水に晒して2、3回水を換えればあまり手を汚すことなくできます。
また古くなった牛蒡は芯の部分に隙間ができて繊維質になり、煮ても柔らかくならず食べると口の中に筋が残って食感が悪いので周囲だけを剥いて用います。

牛蒡の甘煮

材料=牛蒡(大きい物)・醤油・砂糖・料理酒・味醂・昆布・米糠・青海苔

作り方
1、 湯を沸かして米糠を加え(米糠がない時は米の研ぎ汁でも可)、灰汁を除いた牛蒡を茹でる。
2、 鍋で昆布の出汁をとり、醤油・料理酒・砂糖を加えて甘辛い煮汁を作る。
3、 牛蒡が柔らかくなったら水に浸して洗ってから沸かした煮汁に入れる。煮汁は牛蒡が浸る程度。
4、 煮ながら時々掻き回して均一に火が通るようにする。
5、 煮汁が牛蒡の半分程度になったら味醂を加える。
6、 煮汁がなくなったら器に盛り、刻んだ青海苔をふりかける。
※お節料理の一品にすることもあります。

牛蒡と人参の揚げ巻

材料=牛蒡・人参・薄揚げ・干瓢(かんぴょう)・砂糖・醤油・米糠、昆布出汁

作り方
1、薄揚げは1枚に広げて熱湯をかけて油抜きする。
2、干瓢を水で戻して柔らかくする。
3、牛蒡と人参を薄揚げと同じ長さに揃えて細長く切る。
4、灰汁抜きした牛蒡を米糠を加えた水(又は米の研ぎ汁)で茹でる。
5、茹で終わる頃に人参を加えて5分ほど茹でる。
6、広げた薄揚げの上に適当に混ぜた牛蒡と人参を並べ、これを芯にして巻き込み、ほどけないように干瓢で縛る。
7、昆布だしに醤油と砂糖を加えて濃い目の煮汁を作る。
8、干瓢で縛った牛蒡と人参の薄揚げ巻きを煮汁に入れて落し蓋をして煮込み、煮汁が減ってくれば醤油を足して煮詰める。
9、煮汁がなくなれば鍋から出して少し冷まし、3センチ程度の切る。干瓢は切った時に中央になるように縛る。

牛蒡の甘酢煮

材料=牛蒡(若いうちに掘った物、皮が薄く柔らかい物)・酢・砂糖・塩・青海苔・炒り胡麻

作り方
1、 皮をこそぎ落して4から5センチ幅で切る。太い物は2つ切り、4つ切りにして水に晒して灰汁を抜く。
2、米糠を溶かした水又は米の研ぎ汁で柔らくなるまで(15分程度)茹でる。
3、水洗いして砂糖と醤油で薄目に味をつけた少々の煮汁で茹でる。
4、煮汁が半分になった頃、酢を足して甘酸っぱく煮込む。
5、器に移して青海苔や擦った炒り胡麻をかける。

皮牛蒡の煮物

材料=牛蒡(古くなって筋が立った物)・砂糖・醤油・昆布出汁

作り方
1、 古くなった牛蒡の芯を除いた部分を剥き削る=皮牛蒡。
2、 皮牛蒡を5センチ幅に切り、皮の厚さだけ縦に包丁を入れて水に晒す。
3、 米糠を溶かした水又は米の研ぎ汁で茹でて水洗いする。
4、 切れ目に指を突っ込んで皮を剥く。
5、 適当な幅に切って昆布出汁に砂糖を加えた煮汁で煮て、途中で醤油を足して甘辛く煮込む。

金平(きんぴら)牛蒡(大根の皮の代用ではなく正統派)
※金平とは坂田金時の息子の名前に由来し、一味唐辛子の隠し味が丈夫で雄々しい男を表している。

材料=牛蒡・胡麻油・醤油・砂糖・一味唐辛子・化学調味料・炒り胡麻

作り方
1、 皮を剥いた牛蒡を水に晒し、太い物は縦に2つか4つに割れ目を入れ、細い物は小刀で鉛筆を削るように(今時の人にこの例えが理解できるか?)水の中へ薄く剥いでいく。
2、 水を替えて白っぽくなるまで(30分程度)晒す。晒し過ぎ、水の替え過ぎは風味を損なう。
3、 牛蒡を笊(ざる)にあけて水気を十分に落とす。
4、 鍋に多めに胡麻油を敷き、煙が立つ寸前に牛蒡を入れて炒める。
5、 牛蒡が透明になって量が目減りしてきたら砂糖と醤油を同量、又は砂糖を多めに入れて、さらに一味唐辛子を加える。
6、 汁がなくなるまで炒めながら煮る。
7、 煮立つ直前に化学調味料を加え、火勢を落として焦げないように掻き混ぜながら汁気がなくなるまで煮上げる。
8、 ※好みで炒り胡麻をかけるのも美味。細く刻んだ人参やピーマンを混ぜると色どりが映える。一味唐辛子に代えて獅子唐の辛味も面白い。
131・金平牛蒡正統派金平牛蒡

  1. 2023/11/01(水) 13:14:35|
  2. 月刊「宗教」講座
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