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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

続・振り向けばイエスタディ697

「ゼネラル・ノザキ、自衛隊は独力でロシア軍の侵略を撃退しましたね。おめでとうございます」アメリカではノザキ佳織元将補が大手テレビ局の報道番組に出演してインタビューを受けていた。今日も服装は60歳まで着用を認められた陸上自衛隊の迷彩服だ。
「貴方の認識は間違っています」訊き手の男性インタビュアーに佳織は厳しい目で反論した。日本人であれば当然、英語で「どうも」に相当する曖昧な返事をして愛想笑いをすると思っていたインタビュアーは絶句してしまった。
「今回の戦争は中国が首謀者です。韓国の前政権を使って海上自衛隊の対潜哨戒機と航空自衛隊の緊急発進した要撃機を撃墜したことに始まり、北海道と新潟にロシア軍の地上部隊を侵攻させたのも中国の指令だったことは日本の自衛隊は非公式に把握しています。北朝鮮に人工衛星と称する弾道ミサイルで敦賀湾の原子力発電所を破壊させ、新潟に上陸したロシア軍に兵員を派遣したのも中国の命令です。これも自衛隊は証拠を握っています」佳織は質問を探しているインタビュアーに一方的に見解を投げかけた。
「何よりも北京から供給されている巨額の工作資金を使った在アメリカ中国系移民のロビー活動によって議会で日米安全保障条約の発動が阻止されていることが証明しています」「それも証拠を持っているのですか」「オフ・コース(勿論)」この佳織の返事は「自衛隊が組織として持っている」と言う意味で本人はワシントンの日本大使館で首席防衛駐在官の帖佐陸将補から機密資料を見せてもらっただけだ。
ニューヨークの自衛隊の非合法海外情報組織は中国の細菌兵器=新型コロナウィルス感染症の蔓延で海外渡航や国内移動が制限されている間も全米各地17カ所の総領事館の外交官と協力してアメリカ国内の中国系と南北の半島系の移民団体を調査していていた。中でも独自に構築した人脈を駆使して北京から振り込まれる局地戦の戦費と同程度の工作資金を把握すると団体幹部が接触する連邦議会の上下院議員や地方自治体の首長と地方議員の公的収支報告と政治活動での言動を個別に照会・検証してきた。さらに海外渡航が緩和されると本間を台湾に派遣して情報収集を再開させる一方で何故かロシア語にも堪能な松山1佐がアラスカに赴いてアメリカ軍の無線傍受施設・象の檻で傍受に当たっていた。
惜しむらくは加倍政権であればその情報を管(くだ)官房長官に報告して可能な対応を待つことができたが、石田政権では首相本人を信頼できず加倍派の立野官房長官や元防衛大臣の双木外務大臣に耳打ちすることしかできず全てが後手に回ってしまった。
「それでは日本では最早アメリカを同盟国とは見ていないのですね」「いいえ、私がかつて勤務した太平洋軍は可能な限り以上の支援を続けてくれました。軍事秘密に属しますから具体的には説明できませんが在日アメリカ海軍で勤務している私の娘も日本の防衛に協力できたと胸を張っています。それに兵器産業が中国系と半島系移民の労働者が日本への武器供与に反対して増産を妨害したのに毅然として対応してくれたから自衛隊は戦闘を継続できたんです。それを日本のマスコミが報じるかは判りませんが・・・多分しないでしょう」「それはどうも」予想外の佳織の賛辞にインタビュアーの方が期待していた相槌を打ってしまった。アメリカ人のインタビューではディベート式に一度批判を始めると攻勢に転じて主導権を奪おうと徹底的に糾弾し始めるが佳織の場合は落として抱き上げる日本式なのでベテランのインタビュアーも呼吸が掴めないでいる。
「それでもかつてガルフ・ウォー(湾岸戦争)の時、共和党政権は軍事費支援だけだった日本に『シヨウ・ザ・フラッグ(旗幟を鮮明しろ)』と参戦を求め、イラク戦争ではアフガニスタン侵攻の洋上補給を継続する日本に『ブーツ・オン・ザ・グランド(戦地に来い)』と地上部隊の派遣を強要しました。その意味では今回の戦争で日本がアメリカに同じことを要求すればどうしたのかに興味があります。加倍政権であれば当然と言う態度で要求したのでしょうけど石田政権は事実上の戦争に防衛出動を発令することすらできなかったのだから無理な話ですね」「ホワイトハウスも加倍政権でなくて助かったと言うことです」今度はアメリカを叩きながら日本政府を殴ったがインタビュアーがホワイトハウスを突き倒した。加倍政権は安全保障関連法として自衛隊法にアメリカが本土への攻撃を受けた時の派遣を盛り込んだ。その時点で日米安全保障条約は相互防衛に発展したのだ。
  1. 2023/12/14(木) 14:42:29|
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