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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

事故調査員会+海難審判は国土交通省と別組織にせよ。

2月2日のニュースによれば「羽田空港の事故から1ヶ月」なのだそうですが、それにしても今回の事故の国土交通省事故調査委員会の対応は極めて異例です。
野僧が沖縄で勤務していた昭和59(1984)年6月21日に電子戦訓練のため主翼にチャフポット(レーダー波を攪乱する金属片を噴射する容器)を装着したTー33Aが滑走・離陸している時、管制塔の運輸省(当時)の管制官がポットからチャフが漏れているのを発煙と誤解して離陸の中止を命じました。しかし、すでに滑走路の半分を過ぎて離陸速度に達していたので停止は不可能、逆に離陸に失敗すれば那覇の市街地に墜落することになるためパイロットは滑走路の端のコンクリート製のテトラポットに突っ込んで大惨事を防ぎましたが、前席の本井哲雄2尉は殉職しました。
ところが那覇空港事務所は当日に記者会見を開いて「パイロットの操縦ミス=原因は自衛隊側にある」と事実無根の主張を強弁し、地元2大紙やテレビ局も請け売りで報じました。そうして翌日から始まった運輸省事故調査委員会の調査に野僧も航空機整備員として機体の検証に参加しましたが那覇空港事務所の一方的な主張が前提になっていて離陸の失敗の可能性だけを確認していました。その後、生き残った後席のパイロットが「管制塔が離陸中止を命じた」と証言すると再び那覇空港事務所は記者会見を開いて「事故の責任を管制官に押しつけようとしている」と訴えたため自衛隊批判の世論が沸き起こりました。
それは民間機でも同様で管制官が着陸する日本航空の旅客機への高度の通知を誤ったためエンジンを誘導装置に引っ掛けて部品を撒き散らしながら那覇基地の上空を通過する事故が発生した時も那覇空港事務所は記者会見を開いてパイロットの操縦ミスと主張して事故調査委員会の結論もその線で着陸しました。
今回の事故では着陸側=日本航空の旅客機に滑走路進入の優先権があるため原因の責任を負うのは国土交通省の海上保安庁のパイロットと航空局の管制官になり、滑走路進入時の「No.1 Taxi to holding point C5」の指令を巡って身内双方の立場を守る裁定を考え出すべく知恵を絞っているようです。これまでは「死人に口なし」とばかりに死亡した自衛隊のパイロットに責任を負わせてきましたが(浜松基地でのブルーインパルスの墜落事故では市街地に被害を及ばさないため空き地に突っ込んだ生命を賭けた回避行動も『引き起こし努力の放棄』と切って捨てた)、今回の海上保安庁の機長は生きているのでその手は使えません。
それにしても昭和63(1988)年7月23日に発生し、マスコミの批判世論の演出で事実を隠蔽して艦長を有罪判決に陥れた潜水艦・なだしおと第1富士丸の衝突事故の再現を狙った2008年2月19日のイージス護衛艦・あたごと清徳丸の衝突事故の海難審判では刑事告発した横浜地方裁判所で海上保安庁による証拠資料の捏造が明らかになり、国土交通省の海難審判と航空事故調査委員会の事故の本質を探究することなく身内を守ること=省益のみに執着する実態が政治問題になりましたが放置されているのは何故でしょう。とっくに「第3者」と言える部署に移管するべき時期が来ています。
  1. 2024/02/03(土) 14:39:25|
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