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古志山人閑話

野僧は佛道の傍らに置き忘れられた石(意志)佛です。苔むし朽ち果て、忘れ去られて消え逝くのを待っていますが、吹く風が身を切る声、雨だれが禿頭を叩く音が独り言に聞こえたなら・・・。

続・振り向けばイエスタディ744

洗面所での夫婦の営みを終えると梢は服装を整えて台所に歩いて行った。私はその背中を見送った後、ウガイをしてからリビングに向かった。私たちの肉体関係は若い頃の幸せの再現になるので安心感が一番強い。そのためなのか梢の尻はパワーが充填されたような気がする。散歩の後のシャワーで確認することにした。
「3K新聞は夕刊がないからな・・・」「日本のテレビのニュースは政治資金の問題しか取り上げてなかったよ。AFNのニュースも続報はなかったわ」テーブルで駅の売店で買ってきた夕刊を読み返していると料理を運んできた梢が覗き込んだ。
3K新聞は唯一、朝刊で中国の侵攻の危険性が高まっていることと九州地域の陸海空自衛隊の防衛体制強化の記事を掲載していたが残念ながら夕刊は発行していない。それ以外の新聞は朝刊で報じた自民党のパーティー券の収益を政治家個人に還流していた問題の続報一色で今度は自民党ではなく加倍派と問題の所在を明確にしていた。A日新聞とM日新聞は加倍派が最大派閥になったのはこの潤沢な政治資金を議員個人に分配していたことが背景にあると加倍派の議員が蜜に群がる蟻であるかのように解説していた。保守系と言われる読捨新聞もパレスチナやウクライナの紛争の記事で紙面を埋めてはいたが大半は自民党の政治資金で、引き気味ではあっても同調しているのは間違いない。
「石田首相は前回の内閣改造で加倍派を主要閣僚に起用したでしょう。それが裏目にでたみたいね」「最初の石田内閣では加倍派を外したみたいな組閣だったけどな。やっぱり加倍派は人数が多い分、人材も豊富なんだ」最後に用意してあったレバーをレアに焼いたステーキを運んできた梢は向かいの席に座って手を合わせるとあまり食欲が沸きそうもない話題を持ち出した。しかし、帰宅前に事務室の女性事務官が言っていたように今日のニュースはこの話題しか報道していなかったので仕方ない。
「テレビのニュースでも立野官房長官に石村経産大臣、築木総務大臣に宮北農水大臣が加倍派だって、まるで加倍派所属なのが罪みたいな言い方だったわ」「リクルート事件で中曽根派を潰した時と同じ手法だな。A日新聞にとって日本は永久に中国や朝鮮に対する戦争犯罪国として卑屈に謝罪を続けなければ許せないんだ。だから外交政策を大転換して国際社会で活躍した中曽根首相の再登板を阻止して後継者も抹殺しなければならなかった。中国や韓国としてはマスコミの喧伝に乗って政権交代させた日本人の愚かさにもう復活はないと見ていたんだが、政権を奪還した加倍首相が反転攻勢に出て国際評価を過去にないところまで一気に上昇させた。加倍首相は中国が暗殺したが、その政治信条を学んだ後継者も抹殺するはずだ」ナイフとフォークでステーキを切りながらの解説は難しいが熱弁を奮ってしまった。我が家では肉料理をあまり食べないが貧血防止に造血作用があると言われるレバーは出ることがある。それもレバーの固まりの表面に焦げ目を入れた程度のレアに焼いたステーキだ。レバーは軟らかいので簡単切れる。
「でも政治家は利権がらみの仕事だから清廉潔白じゃあ務まらないでしょう。やっぱり清濁併せ呑むくらいの度量がないと」「大体、野党の連中だって実態は嫌になるほど汚いんだよ。マスコミが取り上げないだけだ」私は陸上幕僚監部法務官室で勤務していた頃、業務上の必要があって日本の野党やマスコミを含む反体制派の組織を監視・調査している某部署に関わったことがあった。そこで調べた野党の実態はマスコミの監視を受けている自民党以上に汚れ切っていた。政治活動に巨額の資金が必要なのは与野党を問わず常識だが、労働組合を支持基盤している複数の野党(政権交代した元与党を含む)は加入者から組合費として徴収しているだけでなく海外から政治工作資金の供与を受けているのだ。それも実際は北朝鮮系の「パチンコ業界からの寄付」などと偽装しているのでマスコミには「パチンコが好きな庶民派」などと好意的に紹介されている。
「日没になったから東シナ海の追跡は中止されるだろう。それでも中国漁船にレーダーが付いていれば夜間でも離島に辿り着くことはできるはずだ。そんな危機的状況が起きているのに日本人は何も知らないで低級な政治スキャンダルを見せられているんだ」夕食を終えて夜の散歩に出ると横田基地では夜間にも関わらずアメリカ軍のCー17大型輸送機が着陸してきた。横田基地は厚木基地ほどではないが夜間の離発着を制限されているのでこれは緊急便だろう。やはり事態は動いているのだ。
  1. 2024/02/23(金) 14:26:17|
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